JAJSDJ2A July 2017 – October 2017 AFE5828
PRODUCTION DATA.
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
AFE5828は、医療用超音波アプリケーション向けに最適化された、統合AFEです。このデバイスは、2つのダイを持つマルチチップ・モジュール(MCM)により実現されています。ダイの1つは電圧制御アンプ(VCA)で、もう1つはアナログ/デジタル・コンバータ(ADC)です。VCAダイには16のチャネルがあり、ADCダイの16のチャネルと接続します。
VCAダイの各チャネルは、時間ゲイン補償(TGC)モード、または連続波形(CW)モードに設定できます。TGCモードでは、各チャネルに低ノイズのアンプ(LNA)、電圧制御アッテネータ(VCAT)、プログラム可能なゲイン・アンプ(PGA)、3次のローパス・フィルタ(LPF)が含まれます。LNAのゲインは、21dB、18dB、15dBにプログラム可能です。また、LNAはアクティブ・ターミネーションをサポートしています。VCATは0dB~36dBの減衰範囲をサポートし、アナログ電圧制御により減衰を実行します。PGAのゲイン・オプションは、3dB単位で18dB~27dBです。LPFカットオフ周波数は10MHz~30MHzで、各種の周波数の超音波アプリケーションに対応できます。CWモードでは、LNAの出力は低消費電力のパッシブ・ミキサーに送られ、16種類の位相遅延を選択できます。その後で出力は、バンドパス・フィルタ付きの加算アンプへ送られます。それぞれのアナログ入力信号へ各種の位相遅延を適用することで、オンチップのビームフォーミングを実行できます。CWミキサーの高調波フィルタは、3次および5次の高調波を抑制し、CWドップラー測定の感度を向上します。
ADCダイの16のチャネルは、14ビットまたは12ビットの分解能で動作するよう設定できます。ADCの分解能は変換速度とのトレードオフになり、分解能14ビットでは65MSPS、12ビットでは80MSPSまでの速度で動作可能です。ADCは、サンプリング・レートに合わせて電力をスケーリングするよう設計されています。ADCの出力インターフェイスは、低電圧差動信号処理(LVDS)を経由して出力され、低コストのフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)と簡単に接続できます。
このデバイスは、システム性能を最適化するため、各種の電力とノイズの組み合わせを選択できます。この理由から、これらのデバイスは、厳格なバッテリ駆動時間の要件があるシステムに適した超音波AFEソリューションとなります。
このデバイスは、15mm×15mmのNFBGA-289パッケージで供給され、AFE5818およびAFE5816ファミリとピン互換です。