JAJSDQ0B June 2017 – March 2022 BQ25600 , BQ25600D
PRODUCTION DATA
BQ25600 and BQ25600D は、広範なスマートフォン、タブレット、および携帯型デバイスについて、高い入力電圧をサポートし、高速な充電を行います。入力電圧 / 電流レギュレーションとバッテリ・リモート・センシングにより、バッテリに最大限の充電電力を供給できます。また、ハイサイド・ゲート・ドライブ用のブートストラップ・ダイオードを内蔵し、システム設計の簡素化を実現しています。充電およびシステムの設定に I2C シリアル・インターフェイスを使用できるため、真に柔軟なソリューションとなります。
このデバイスは、標準の USB ホスト・ポート、USB 充電ポート、USB 対応高電圧アダプタなど、幅広い入力ソースをサポートしています。また、内蔵された USB インターフェイスによって、デフォルトの入力電流制限を設定しています。デフォルトの入力電流制限を設定するためには、内蔵の USB インターフェイスを使用するか、USB PHY デバイスなどシステムに内蔵されている検出回路の結果を使用します。入力電流および電圧レギュレーションにより、USB 2.0 および USB 3.0 の電力仕様に準拠しています。また、このデバイスは USB On-the-Go (OTG) の動作電力定格仕様にも適合しており、VBUS 上で最大 1.2A までの定電流制限付きで 5.15V を供給します。
パワー・パス管理により、システムはバッテリ電圧より少し高く、かつ、最低システム電圧 (プログラム可能) の 3.5V より低下しないようにレギュレートされます。この機能により、システムはバッテリが完全に消耗したとき、または取り除かれたときでも、動作を継続できます。入力電流制限または電圧制限に達すると、パワー・パス管理により、充電電流が自動的にゼロまで低下します。システム負荷が引き続き増大すると、パワー・パスはシステムの電力要件が満たされるまで、バッテリを放電します。この補助モードにより入力ソースの過負荷を防止します。
このデバイスはソフトウェア制御なしに、充電サイクルを開始、終了できます。バッテリ電圧を感知し、プレコンディショニング、定電流、定電圧という 3 つのフェーズを移行してバッテリを充電します。充電サイクルの終了時、充電電流があらかじめ設定された制限値を下回り、バッテリ電圧が再充電スレッショルドを上回ると、チャージャは自動的に処理を終了します。十分に充電されたバッテリが再充電スレッショルドを下回ると、チャージャは自動的に次の充電サイクルを開始します。
このチャージャは、バッテリの負温度係数サーミスタ監視、充電安全タイマ、過電圧および過電流保護など、バッテリ充電とシステム運用のための多様な安全機能を備えています。サーマル・レギュレーションにより、接合部温度が 110℃を上回ると充電電流が低減されます (プログラミング可能)。STAT 出力により、充電状態とフォルト状態がレポートされます。その他の安全機能として、充電および昇圧モードでのバッテリ温度センシング、サーマル・レギュレーションおよびサーマル・シャットダウン、入力 UVLO および過電圧保護があります。VBUS_GD ビットは、適切な電源が存在することを示します。フォルトが発生すると、INT 出力により即座にホストに通知します。
このデバイスは、QON ピンで BATFET イネーブルおよびリセットを制御することにより、低消費電力の出荷モードを終了したり、あるいはシステム全体のリセット機能を実行したりできます。
本デバイス・ファミリは 30 ボール、2.0mm × 2.4mm の QFN パッケージで供給されます。