JAJSDT4C May 2017 – September 2021 BQ25606
PRODUCTION DATA
BQ25606 は、広範なスタンドアロン充電器および携帯デバイス向けに、高い入力電圧をサポートし、高速充電を行います。入力電圧 / 電流レギュレーションにより、バッテリに最大限の充電電力を供給できます。また、ハイサイド・ゲート・ドライブ用のブートストラップ・ダイオードを内蔵し、システム設計の簡素化を実現しています。
このデバイスは、標準のUSBホスト・ポート、USB充電ポート、USB対応高電圧アダプタなど、幅広い入力ソースをサポートしています。また、内蔵されたUSBインターフェイスによって、デフォルトの入力電流制限を設定しています。入力電流および電圧レギュレーションにより、USB 2.0 およびUSB 3.0 の電力仕様に準拠しています。内蔵の USB インターフェイスによって入力アダプタが未知であると識別された場合、デバイスの入力電流制限は、ILIM ピンの設定抵抗値により決定されます。また、このデバイスはUSB On-the-Go (OTG) の動作電力定格仕様にも適合しており、VBUS 上で最大 1.2 A までの定電流制限付きで 5.15V を供給します。
パワー・パス管理により、システムはバッテリ電圧より少し高く、かつ、最低システム電圧の 3.5V より低下しないようにレギュレートされます。この機能により、システムはバッテリが完全に消耗したとき、または取り除かれたときでも動作を継続できます。入力電流制限または電圧制限に達すると、パワー・パス管理により、充電電流が自動的に低下します。システム負荷が引き続き増大すると、パワー・パスは、システムの電力要件が満たされるまでバッテリを放電します。この補助モードにより入力ソースの過負荷を防止します。
このデバイスはソフトウェア制御なしに、充電サイクルを開始、終了できます。バッテリ電圧を感知し、プレコンディショニング、定電流、定電圧という 3 つのフェーズを移行してバッテリを充電します。充電サイクルの終了時、充電電流があらかじめ設定された制限値を下回り、バッテリ電圧が再充電スレッショルドを上回ると、チャージャは自動的に処理を終了します。十分に充電されたバッテリが再充電スレッショルドを下回ると、チャージャは自動的に次の充電サイクルを開始します。
このチャージャは、バッテリの負温度係数サーミスタ監視、充電安全タイマ、過電圧および過電流保護など、バッテリ充電とシステム運用のための多様な安全機能を備えています。サーマル・レギュレーションにより、接合部温度が 110℃を超えると充電電流が低減されます。STAT 出力により、充電状態とフォルト状態がレポートされます。その他の安全機能として、充電および昇圧モードでのバッテリ温度センシング、サーマル・レギュレーションおよびサーマル・シャットダウン、入力 UVLO および過電圧保護があります。
このデバイスは、24 ピン、4mm × 4mm の QFN パッケージで供給されます。