JAJSFD8A September 2016 – May 2018 BQ25890H
PRODUCTION DATA.
充電およびシステムの設定にI2Cシリアル・インターフェイスを使用できるため、真に柔軟なソリューションとなります。
bq25890Hは、シングルセルのリチウムイオンおよびリチウムポリマー・バッテリ用の、高度に統合された5Aスイッチモード・バッテリ充電管理およびシステム電力パス管理デバイスです。広範なスマートフォン、タブレット、および携帯型デバイスについて、高い入力電圧をサポートし、高速な充電を行います。電力パスのインピーダンスが低いため、スイッチ・モードの動作効率が最適化され、バッテリ充電時間の短縮と、放電フェーズにおけるバッテリ駆動時間の延長を実現できます。また、入力電流オプティマイザ(ICO)と抵抗補償(IRCOMP)機能が統合されており、バッテリに最大の充電電力を供給できます。このソリューションは、入力逆電流ブロックFET (RBFET Q1)、ハイサイド・スイッチングFET (HSFET、Q2)、ローサイド・スイッチングFET (LSFET、Q3)、およびシステムとバッテリの間のバッテリFET (BATFET、Q4)を高度に統合しています。また、ハイサイド・ゲート・ドライブおよびバッテリ・モニタ用のブートストラップ・ダイオードが内蔵されているため、システム設計を簡素化できます。充電およびシステムの設定にI2Cシリアル・インターフェイスを使用できるため、真に柔軟なソリューションとなります。
このデバイスは、標準のUSBホスト・ポート、USB充電ポート、USB準拠の可変高電圧アダプタなど、幅広い入力ソースをサポートしています。可変高電圧アダプタを使用した高速充電をサポートするため、SN25890HはD+/D-ピンおよびUSBスイッチ制御用のDSELピンによるMaxChargeTMハンドシェイクをサポートしています。また、このデバイスには入力電流パルス・プロトコルを使用する可変高電圧アダプタをサポートするためのインターフェイスが搭載されています。デフォルトの入力電流制限を設定するには、デバイスに組み込みのUSBインターフェイス、たとえばUSB PHYデバイスを使用します。入力電流/電圧レギュレーションにより、USB 2.0およびUSB 3.0の電力仕様に準拠しています。さらに、入力電流オプティマイザ(ICO)は、入力ソースの過負荷なしで最大電力点を検出できます。また、このデバイスはUSB On-the-Go (OTG)の動作電力定格仕様にも合致しており、VBUS上で最大2.4Aまでの電流制限により、5V (4.5 V~5.5Vで可変)を供給します。
電力パス管理により、システムはバッテリ電圧より少し上で、最低システム電圧の3.5Vより低下しないようにレギュレートされます(プログラム可能)。この機能により、システムはバッテリが完全に消耗した、または取り除かれたときでも、動作を継続できます。入力電流制限または電圧制限に達すると、電力パス管理により、充電電流が自動的にゼロまで低下します。システム負荷が引き続き増大すると、電力パスはシステムの電力要件が満たされるまで、バッテリの放電を行います。この補助モード動作により、入力ソースの過負荷が防止されます。
このデバイスはソフトウェア制御なしに、充電サイクルを開始・完了できます。バッテリ電圧を自動的に検出し、プレコンディショニング、定電流、定電圧の3フェーズでバッテリを充電します。充電サイクルの終わりに、定電圧フェーズにおいて充電電流がプリセットされた制限を下回ると、充電器は自動的に処理を終了します。十分に充電されたバッテリが再充電スレッショルドを下回ると、充電器は自動的にまた充電サイクルを開始します。
この充電器は、バッテリの負温度サーミスタ監視、充電安全タイマ、過電圧/過電流保護など、バッテリ充電とシステム運用に向けた多様な安全機能を備えています。サーマル・レギュレーションにより、接合部温度が120℃を超えると充電電流が低減されます(プログラム可能)。STAT出力により、充電状態とフォルト状態がレポートされます。 フォルトが発生すると、INTにより即座にホストへ通知されます。
このデバイスには、充電電流と入力/バッテリ/システム(VBUS、BAT、SYS、TS)電圧を監視するための、7ビットのアナログ/デジタル・コンバータ(ADC)も搭載されています。BATFETイネーブルおよびリセット制御用のQONピンがあり、低消費電力のシップ・モードの終了、またはシステムの完全なリセット機能を実行できます。
このデバイス・ファミリは、24ピン、4mm×4mm2×0.75mmの薄型WQFNパッケージで供給されます。