JAJSUV5A June 2024 – August 2024 DLPA3085
PRODUCTION DATA
DLPA3085 の正常な動作を確保し、DMD の損傷を防止するためにパワーアップおよびパワーダウン シーケンスは重要です。DLPA3085 は、DMD_VRESET、DMD_VBIAS、DMD_VOFFSET の正しいシーケンスを制御して、信頼性の高い DMD 動作を保証します。
電源の一般的なスタートアップ シーケンスについては、電源および監視 を参照してください。DMD の損傷を避けるために、高電圧 DMD ラインのパワーアップ シーケンスが特に重要です。DMD_VBIAS と DMD_VOFFSET の電圧の差が大きすぎると、損傷の原因となる可能性があるので避けてください。
PROJ_ON が High になると、DMD 降圧コンバータおよび LDO に電力が供給され (PWR1-4)、DMD 高電圧ライン (HV) が順次イネーブルになります。まず、DMD_VOFFSET がイネーブルになります。 遅延の後、DMD_VBIAS がイネーブルになります。最後に、さらに 遅延の後、DMD_VRESET がイネーブルになります。これで、DLPA3085 への電力供給が完了し、投影を開始する準備が整いました。
パワー ダウンには、通常のパワー ダウン (図 8-1) と、フォルトが発生した場合に使用されるフォルト高速パワーダウン(図 8-2) の 2 つのシーケンスがあります。
通常のパワーダウン モードでは、PROJ_ON ピンが Low になった後、パワーダウンが開始されます。PROJ_ON が Low になってから 25ms 後、最初に、DMD_VBIAS および DMD_VRESET がレギュレーションを停止します。10ms 後に、DMD_VOFFSET がレギュレーションを停止します。DMD_VOFFSET のレギュレーションが停止すると、RESET_Z が Low にプルされます。DMD_VOFFSET のレギュレーションが停止して 1ms 後、他のすべての電源がオフになります。フォルトが発生していないので、パワーダウン シーケンス中も INT_Z は High に維持されます。パワーダウン時に、HV レベルがこれら 3 つのラインの DMD 仕様に違反しないことが保証されます。そのためには、CVOFFSET が CVRESET と等しく、CVBIAS ≤ CVOFFSET, CVRESET となるようにコンデンサを選択することが重要です。
高速パワーダウン モード (図 8-2) は、過熱などでフォルトが発生した場合 (INT_Z が Low にプルされます) に起動します。高速パワーダウン モードは、メイン ステータス レジスタ (0x01) のビット 7、FAST_SHUTDOWN_EN によりイネーブルまたはディセーブルできます。デフォルトではこのモードが有効になっています。フォルト発生後、DMD_VBIAS および DMD_VRESET のレギュレーションは停止します。フォルトとレギュレーション停止の間には、デフォルトで 540µs の遅延時間があります。レギュレーションが停止した後、DMD_VRESET、DMD_VBIAS、DMD_VOFFSET の 3 つの高電圧ラインがすべて放電されて RESET_Z が Low になるまでに、デフォルトで 4µs の遅延時間があります。
このとき、DLPA3085 はスタンバイ状態になっています。フォルトが解消するまで、スタンバイ状態のままです。フォルトが解消した場合は、再起動を開始します。次に、PWR_3 をパワーアップし、図 8-2 に示すように通常のパワーアップに従います。ここでも、適切な放電タイミング / レベルを得るには、CVOFFSET が CVRESET と等しく、CVBIAS ≤ CVOFFSET, CVBIAS となるようにコンデンサを選択することが重要です。