JAJSIH0B July 2020 – June 2021 DRV8106-Q1
PRODUCTION DATA
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
複数のデバイスが同じ MCU と通信している場合に、DRV8106-Q1 デバイスをデイジー・チェーン構成で接続することで GPIO ポートを節約できます。図 7-21 には、3 つのデバイスを直列に接続する場合のトポロジを波形で示しています。
前述のチェーン内の最初のデバイスは、マスタ・コントローラから以下のフォーマットでデータを受信します。図 7-21 の SDI1 を参照してください。
チェーンを経由してデータが送信されると、マスタ・コントローラは以下のフォーマットでデータを受信します。図 7-21 の SDO3 を参照してください。
ヘッダ・バイトには、チェーン接続されたデバイス数とグローバル障害クリア・コマンドの情報が含まれています。グローバル障害クリア・コマンドとは、すべてのデバイスのフォルト・レジスタをチップ選択 (nSCS) 信号の立ち上がりエッジでクリアするコマンドです。N5~N0 は、図 7-22 のようにチェーン内のデバイスの数を示す 6 ビットの値です。各デイジー・チェーン接続に、最大 63 個のデバイスを直列に接続できます。
HDR2 レジスタの下位 5 ビットは、MCU がデイジー・チェーン接続の整合性を判断するために使えるドント・ケア・ビットです。ヘッダ・バイトは、上位 2 ビットが 10 で始まる必要があります。
図 7-23 に示すように、ステータス・バイトは、デイジー・チェーン内の各デバイスのフォルト・ステータス・レジスタに関する情報を提供します。このため、マスタ・コントローラが読み取りコマンドを実行して、特定のデバイスからフォルト・ステータスを読み取る必要はありません。これにより、追加の読み取りコマンド使用することなく、システムは、デバイス内でフラグが立ったフォルト状況をより効率的に特定できます。
データがデバイスを通過する際、デバイスは最初のヘッダ・バイトの前に受信したステータス・バイトの数を数えることで、チェーン内の自身の位置を判断します。たとえば、この 3 デバイス構成でチェーン内のデバイス 2 は、HDR1 バイトを受信してから HDR2 バイトを受診する前に、2 つのステータス・バイトを受信します。
ステータス・バイトが 2 つなので、チェーン内の位置が 2 番目であることがわかります。また、HDR2 バイトから、チェーン内に接続されているデバイスの数がわかります。このようにして、そのデバイスに対応するアドレスおよびデータ・バイトのみをバッファに読み込み、その他のビットは無視してバイパスします。このプロトコルは、チェーン接続した最大 63 台のデバイスのシステムにレイテンシを追加せずに高速な通信を可能にします。
アドレスおよびデータ・バイトは、単一デバイス接続と同じです。前述の図に示すとおり、レポート・バイト (R1~R3) は、アクセス中のレジスタの内容です。