JAJSD42B February 2017 – December 2017 DRV8320 , DRV8320R , DRV8323 , DRV8323R
PRODUCTION DATA.
DRV832xファミリのデバイスは、3相モーター駆動アプリケーション用の統合型6~60Vゲート・ドライバです。これらのデバイスは、ハイサイド/ローサイド・ゲート・ドライバの電源電圧用に3つの独立したハーフブリッジ・ゲート・ドライバ、およびチャージ・ポンプとリニア・レギュレータを内蔵しているため、システムの部品点数、コスト、複雑さを低減できます。また、オプションとして3つの電流シャント(電流センス)アンプや600mAの降圧レギュレータを組み込むこともできます。
標準のシリアル・ペリフェラル・インターフェイス(SPI)を使用すれば、外部コントローラから簡単にデバイスの各種設定を行ったり障害診断情報を読み取ったりできます。また、ハードウェア・インターフェイス(H/W)のオプションを選択した場合は、固定の外部抵抗を使用して、ごく一般的な設定を行うことができます。
ゲート・ドライバは、外部のNチャネル・ハイサイド/ローサイド・パワーMOSFETをサポートし、25mAの平均出力電流で最大1A(ソース)/2A(シンク)のピーク駆動電流を供給できます。ハイサイド・ゲート駆動の電源電圧は、ダブラー・チャージ・ポンプから生成されます。このチャージ・ポンプ・アーキテクチャでは、VCP出力をVVM + 11Vにレギュレートします。ローサイド・ゲート・ドライバの電源電圧がリニア・レギュレータを使用してVM電源から生成され、11Vにレギュレートされます。
スマート・ゲート・ドライブ・アーキテクチャによってゲート駆動の出力電流の強さを動的に調整できるので、ゲート・ドライバでパワーMOSFETのVDSスイッチング速度を制御することができます。この機能により、外部のゲート駆動抵抗およびダイオードが不要になるので、部品表(BOM)の部品点数や、コスト、プリント基板(PCB)上に占める面積が低減します。このアーキテクチャでは、ゲート・ドライバで発生する短絡からの保護、ハーフブリッジのデッド・タイムの制御、外部パワーMOSFETのdV/dt寄生ターンオンからの保護のために、内部ステート・マシンも使用します。
DRV8323とDRV8323Rの各デバイスには、ローサイド・シャント抵抗を使用して各外部ハーフブリッジを流れる電流のレベルを監視するために、3つの双方向電流センス・アンプが内蔵されています。電流センス・アンプのゲイン設定は、SPIまたはハードウェア・インターフェイスを介して調整できます。SPI方式を使用すれば、出力バイアス点をより柔軟に調整できます。
DRV8320RとDRV8323Rの各デバイスには、外部コントローラや他の論理回路への電力供給に使用できる、600mAの降圧レギュレータが内蔵されています。降圧レギュレータは独立した内部ダイとして実装され、ゲート・ドライバと同じ電源として使用することも、別の電源として使用することもできます。
高いレベルでデバイスが統合されていることに加え、DRV832xファミリのデバイスには、広範な保護機能も組み込まれています。例えば、電源の低電圧誤動作防止(UVLO)、チャージ・ポンプの低電圧誤動作防止(CPUV)、VDS過電流監視(OCP)、ゲート・ドライバ短絡検出(GDF)、過熱シャットダウン(OTWおよびOTSD)などの機能が挙げられます。障害イベントはnFAULTピンにより通知され、SPI版のデバイスではSPIレジスタで詳細情報を取得できます。
DRV832xファミリのデバイスは、0.5mmピン・ピッチのQFN表面実装パッケージで供給されます。QFNサイズは32ピン・パッケージで5×5mm、40ピン・パッケージで6×6mm、48ピン・パッケージで7×7mmです。