JAJSJP6B August 2018 – August 2021 DRV8350F , DRV8353F
PRODUCTION DATA
DRV835xF デバイス・ファミリは、3 相モータ駆動アプリケーション用の統合型 100V ゲート・ドライバです。これらのデバイスでは、3 つの独立したハーフ・ブリッジ・ゲート・ドライバ、ハイサイドおよびローサイド・ゲート・ドライバ電源電圧のためのチャージ・ポンプとリニア・レギュレータ、トリプル電流シャント・アンプ (オプション) を統合することで、システムの部品点数、コスト、複雑さを低減しています。標準のシリアル・ペリフェラル・インターフェイス (SPI) を使うと、デバイスの各種設定とフォルト診断情報の読み出しを外部コントローラから簡単に行うことができます。また、ハードウェア・インターフェイス (H/W) オプションを選択した場合、固定の外部抵抗を使用して、ごく一般的な設定を行うことができます。
本ゲート・ドライバは外付け N チャネル・ハイサイド / ローサイド・パワー MOSFET をサポートしており、25mA の平均出力電流で最大 1A (ソース) / 2A (シンク) のピーク駆動電流を供給できます。ハイサイド・ゲート駆動の電源電圧は、VCP 出力を VVDRAIN + 10.5V に安定化するダブラー・チャージ・ポンプ・アーキテクチャを使用して生成されます。ローサイド・ゲート駆動の電源電圧は、VGLS の出力を 14.5V にレギュレートする VM 電源からリニア・レギュレータを使用して生成されます。VGLS 電源は、GLx ローサイド・ゲート・ドライバ出力でさらに 11V にレギュレートされます。スマート・ゲート・ドライブ・アーキテクチャは出力ゲート駆動電流強度を動的に調整する機能を備えているため、ゲート・ドライバはパワー MOSFET の VDS スイッチング速度を制御できます。このため、外付けゲート駆動抵抗およびダイオードが不要になり、BOM の部品点数、コスト、PCB 面積の低減が可能です。このアーキテクチャでは、ゲート駆動の短絡に対する保護、ハーフブリッジのデッド・タイムの制御、外部パワー MOSFET の dV/dt 寄生ターンオンに対する保護のために、内部ステート・マシンも使っています。
本ゲート・ドライバは、シングル電源アーキテクチャとデュアル電源アーキテクチャのどちらでも動作できます。シングル電源アーキテクチャでは、VM を VDRAIN に接続することで、VM は適切な電源電圧に内部的にレギュレートされます。デュアル電源アーキテクチャでは、より高効率のスイッチング・レギュレータから供給する低電圧電源に VM を接続することで、本デバイスの効率を向上させることができます。どちらのアーキテクチャでも、VDRAIN は外部 MOSFET に接続されており、チャージ・ポンプと過電流モニタの適切な基準電圧を設定します。
DRV8353F デバイスには、ローサイド・シャント抵抗を使用して各外部ハーフブリッジを流れる電流のレベルを監視するために、3 つの双方向電流シャント・アンプが内蔵されています。シャント・アンプのゲイン設定は、SPI または SPI とのハードウェア・インターフェイスにより調整できるため、出力バイアス点をより柔軟に調整できます。
高いレベルでデバイスが統合されていることに加え、DRV835xF ファミリのデバイスには、広範な保護機能も組み込まれています。例えば、電源の低電圧誤動作防止 (UVLO)、ゲート駆動の低電圧誤動作防止 (GDUV)、VDS 過電流監視 (OCP)、ゲート・ドライバ短絡検出 (GDF)、過熱シャットダウン (OTW/OTSD) などの機能が挙げられます。フォルト・イベントは nFAULT ピンにより通知され、SPI 版のデバイスでは SPI レジスタで詳細情報を取得できます。
DRV835xF ファミリのデバイスは、0.5mm ピン・ピッチの QFN 表面実装パッケージで供給されます。QFN サイズは 32 ピン・パッケージで 5 × 5mm、40 ピン・パッケージで 6 × 6mm です。