JAJSKJ7C June 2020 – July 2022 DRV8428
PRODUCTION DATA
PWM 電流チョッピング中、PWM 電流チョッピング・スレッショルドに達するまで H ブリッジはモータ巻線を駆動します。図 7-6 の項目 1 に、これを示します。
モータ巻線に流れる電流は、調整可能なオフ時間 PWM 電流レギュレーション回路によって制御されます。H ブリッジをイネーブルすると、現在の DC 電圧、巻線のインダクタンス、逆起電力の大きさに応じた速度で、巻線を流れる電流が増加します。電流が電流レギュレーション・スレッショルドに達すると、ブリッジは 7 レベルの DECAY/TOFF ピンの設定で決まる時間の間ディケイ・モードに移行して電流を低減します。オフ時間が経過すると、ブリッジは再イネーブルされ、次の PWM サイクルを開始します。
チョッピング電流スレッショルドに達すると、H ブリッジは 2 種類の状態 (ファースト・ディケイまたはスロー・ディケイ) で動作できるようになります。高速減衰モードでは、PWM チョッピング電流スレッショルドに達すると、巻線電流が逆方向に流れるように H ブリッジは状態を反転させます。図 7-6 の項目 2 に、高速減衰モードを示します。低速減衰モードでは、ブリッジの両方のローサイド FET をオンにすることで巻線電流を再循環させます。図 7-6 の項目 3 に、これを示します。
PWM チョッピング電流は、ローサイド・パワー MOSFET と並列に接続した電流センス MOSFET の両端の電圧を監視するコンパレータによって設定されます。電流センス MOSFET は、正弦波で重み付けした電流モード DAC の出力であるリファレンス電流でバイアスされます。この DAC のフルスケール・リファレンス電流は VREF ピンの電圧で設定します。
チョッピング電流 (IFS) は次の式で計算できます。IFS (A) = VREF (V) / KV (V/A) = VREF (V) / 3 (V/A)
各ブリッジのディケイ・モードとオフ時間は、表 7-6 に示すように 7 レベルの DECAY/TOFF ピンを設定することで選択します。
DECAY/TOFF | ディケイ・モード | オフ時間 |
---|---|---|
0 | スマート・チューン・リップル・コントロール | - |
14.7kΩ を GND との間に接続 | 30% ミックス・ディケイ | 7µs |
44.2kΩ を GND との間に接続 | 16µs | |
100kΩ を GND との間に接続 | 32µs | |
249kΩ を GND との間に接続 | スマート・チューン・ダイナミック減衰 | 7µs |
Hi-Z | 16µs | |
DVDD | 32µs |