JAJSKG2B June   2020  – May 2022 DRV8436

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. ピン構成および機能
    1. 5.1 端子機能
  6. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 ステッピング制御ロジック・タイミング要件
    7. 6.7 代表的特性
  7. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1  ステッピング・モータ・ドライバの電流定格
        1. 7.3.1.1 ピーク電流定格
        2. 7.3.1.2 RMS 電流定格
        3. 7.3.1.3 フルスケール電流定格
      2. 7.3.2  PWM モータ・ドライバ
      3. 7.3.3  マイクロステッピング・インデクサ
      4. 7.3.4  MCU DAC による VREF の制御
      5. 7.3.5  電流レギュレーション
      6. 7.3.6  減衰モード
        1. 7.3.6.1 電流増加および減少でスロー・ディケイ
        2. 7.3.6.2 電流増加ではスロー・ディケイ、電流減少ではミックス・ディケイ
        3. 7.3.6.3 電流増加および減少でミックス・ディケイ
        4. 7.3.6.4 スマート・チューン・ダイナミック・ディケイ
        5. 7.3.6.5 スマート・チューン・リップル・コントロール
        6. 7.3.6.6 PWM オフ時間
        7. 7.3.6.7 ブランキング時間
      7. 7.3.7  チャージ・ポンプ
      8. 7.3.8  リニア電圧レギュレータ
      9. 7.3.9  論理レベル、トライレベル、クワッドレベルのピン構造図
        1. 7.3.9.1 nFAULT ピン
      10. 7.3.10 保護回路
        1. 7.3.10.1 VM 低電圧誤動作防止 (UVLO)
        2. 7.3.10.2 VCP 低電圧誤動作防止 (CPUV)
        3. 7.3.10.3 過電流保護 (OCP)
          1. 7.3.10.3.1 ラッチド・シャットダウン
          2. 7.3.10.3.2 自動リトライ
        4. 7.3.10.4 サーマル・シャットダウン (OTSD)
        5. 7.3.10.5 フォルト条件のまとめ
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 スリープ・モード (nSLEEP = 0)
      2. 7.4.2 ディセーブル・モード (nSLEEP = 1、ENABLE = 0)
      3. 7.4.3 動作モード (nSLEEP = 1、ENABLE = ハイ・インピーダンス / 1)
      4. 7.4.4 nSLEEP リセット・パルス
      5. 7.4.5 機能モードのまとめ
  8. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1 ステッピング・モータの速度
        2. 8.2.2.2 電流レギュレーション
        3. 8.2.2.3 ディケイ・モード
      3. 8.2.3 アプリケーション曲線
  9. 熱に関連する計算
    1. 9.1 消費電力
      1. 9.1.1 導通損失
      2. 9.1.2 スイッチング損失
      3. 9.1.3 静止電流による消費電力
      4. 9.1.4 全消費電力
    2. 9.2 デバイスの接合部温度の概算
      1.      電源に関する推奨事項
        1. 10.1 バルク・コンデンサ
  10. 10レイアウト
    1. 10.1 レイアウトの注意点
    2. 10.2 レイアウト例
  11. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 ドキュメントのサポート
      1. 11.1.1 関連資料
    2. 11.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 11.3 コミュニティ・リソース
    4. 11.4 商標
  12. 12メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

減衰モード

PWM 電流チョッピング中、PWM 電流チョッピング・スレッショルドに達するまで H ブリッジはモータ巻線を駆動します。図 7-7 の項目 1 に、これを示します。

チョッピング電流スレッショルドに達した後、H ブリッジは 2 種類の状態 (高速減衰または低速減衰) で動作できます。高速減衰モードでは、PWM チョッピング電流スレッショルドに達すると、巻線電流が逆方向に流れるように H ブリッジは状態を反転させます。図 7-7 の項目 2 に、高速減衰モードを示します。低速減衰モードでは、ブリッジの両方のローサイド FET をオンにすることで巻線電流を再循環させます。図 7-7 の項目 3 に、これを示します。

GUID-71D73EF9-6D8C-4499-995D-EBD5038FB76C-low.gif図 7-7 減衰モード

DRV8436 の減衰モードは DECAY0 ピンと DECAY1 ピンで選択されます (表 7-6 を参照)。この減衰モードは、実行中に変更できます。

表 7-6 減衰モードの設定
DECAY0DECAY1増加ステップ減少ステップ
00スマート・チューン・ダイナミック・ディケイスマート・チューン・ダイナミック・ディケイ
01スマート・チューン・リップル・コントロールスマート・チューン・リップル・コントロール
10混合減衰:30% 高速混合減衰:30% 高速
11低速減衰混合減衰:30% 高速
ハイ・インピーダンス0混合減衰:60% 高速混合減衰:60% 高速
ハイ・インピーダンス1低速減衰低速減衰

図 7-8 に、電流の増減を定義します。低速混合減衰モードの場合、電流増加ステップ中は低速減衰モードに設定され、電流減少ステップ中は混合減衰モードに設定されます。フルステップ動作および非真円 1/2 ステップ動作では、減少ステップに対応する減衰モードが常に使用されます。

GUID-6A1B7C8C-926F-4F3C-BE7B-8881B1A2A999-low.gif図 7-8 増加および減少ステップの定義