JAJSKG2B June 2020 – May 2022 DRV8436
PRODUCTION DATA
DRV8436 はバイポーラ・ステッピング・モータ用の高集積モータ・ドライバ・ソリューションです。このデバイスは、2 個の N チャネル・パワー MOSFET H ブリッジ、統合型電流センス機能、レギュレーション回路、およびマイクロステップ・インデクサを統合しています。DRV8436 は 4.5~48V の電源電圧範囲で動作し、ピーク時で最大 2.4A、フルスケールで最大 1.5A、実効値 (RMS) で最大 1.1A の出力電流を供給できます。実際のフルスケールおよび RMS 電流は、周囲温度、電源電圧、PCB の熱性能に依存します。
DRV8436 は、2 つの外部電流センス・シャント抵抗を必要としない内部電流センス・アーキテクチャを採用しています。このアーキテクチャでは、電流センシングに電流ミラー手法と内部パワー MOSFET を使うことで、センス抵抗での電力消費をなくしています。電流レギュレーションの設定点は VREF ピンの電圧で調整できます。このため、外付け部品のコスト、プリント基板 (PCB) のサイズ、システムの消費電力を低減できます。
シンプルな STEP/DIR インターフェイスにより、外部コントローラからステッピング・モータの方向とステップ速度を制御できます。内部ステッピング制御ロジックを使うと、巻線電流レベルを制御する外部コントローラを使わなくても高精度のマイクロステッピングを実行できます。このステッピング制御ロジック (インデクサ) はフルステップ、ハーフステップ、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256 マイクロステッピングを実行できます。標準のハーフステップ・モードに加えて、非真円ハーフステップ・モードを利用して、モータの RPM が高いときにトルク出力を増大させることもできます。
電流レギュレーションは、複数のディケイ・モードに構成できます。ディケイ・モードは、スロー・ミックス、ミックス・ディケイ、スマート・チューン・リップル・コントロール、またはスマート・チューン・ダイナミック・ディケイ電流レギュレーション方式のいずれかを選択できます。スロー・ミックス・ディケイ・モードでは、ステップの増加時にはスロー・ディケイを、ステップの減少時にはミックス・ディケイを使用します。スマート・チューン・ディケイ・モードでは、最適な電流レギュレーション性能が得られるように自動調整を行い、モータのばらつきと経年変化の影響を補償します。スマート・チューン・リップル・コントロールでは、オフ時間可変型のリップル制御方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑えることができます。スマート・チューン・ダイナミック・ディケイでは、オフ時間固定のダイナミック・ディケイ率方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑え、周波数成分も最小化できます。
また、低消費電力スリープ・モードを内蔵しているため、モータをアクティブ駆動していないときにシステムの電力を節約できます。