JAJSHE6A October   2018  – MAY 2019 DRV8876

PRODUCTION DATA.  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
    1.     Device Images
      1.      概略回路図
  4. 改訂履歴
  5. ピン構成および機能
    1.     端子機能
  6. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格 (通信機器)
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱特性
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 代表的特性
  7. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1 外付け部品
      2. 7.3.2 制御モード
        1. 7.3.2.1 PH/EN 制御モード (PMODE = 論理 Low)
        2. 7.3.2.2 PWM 制御モード (PMODE = 論理 High)
        3. 7.3.2.3 独立ハーフブリッジ制御モード (PMODE = Hi-Z)
      3. 7.3.3 電流センスおよびレギュレーション
        1. 7.3.3.1 電流センシング
        2. 7.3.3.2 電流レギュレーション
          1. 7.3.3.2.1 固定オフ時間電流チョッピング
          2. 7.3.3.2.2 サイクル単位電流チョッピング
      4. 7.3.4 保護回路
        1. 7.3.4.1 VM 電源低電圧誤動作防止 (UVLO)
        2. 7.3.4.2 VCP チャージ・ポンプ低電圧誤動作防止 (CPUV)
        3. 7.3.4.3 OUT 過電流保護 (OCP)
        4. 7.3.4.4 過熱検出保護 (TSD)
        5. 7.3.4.5 フォルト条件のまとめ
      5. 7.3.5 ピン構造図
        1. 7.3.5.1 論理レベル入力
        2. 7.3.5.2 トライレベル入力
        3. 7.3.5.3 クワッドレベル入力
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 アクティブ・モード
      2. 7.4.2 低消費電力スリープ・モード
      3. 7.4.3 フォルト・モード
  8. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 主要アプリケーション
        1. 8.2.1.1 設計要件
        2. 8.2.1.2 詳細な設計手順
          1. 8.2.1.2.1 電流センスおよびレギュレーション
          2. 8.2.1.2.2 消費電力および出力電流特性
          3. 8.2.1.2.3 熱性能
            1. 8.2.1.2.3.1 定常状態熱性能
            2. 8.2.1.2.3.2 過渡熱性能
        3. 8.2.1.3 アプリケーション曲線
      2. 8.2.2 代替アプリケーション
        1. 8.2.2.1 設計要件
        2. 8.2.2.2 詳細な設計手順
          1. 8.2.2.2.1 電流センスおよびレギュレーション
        3. 8.2.2.3 アプリケーション曲線
  9. 電源に関する推奨事項
    1. 9.1 バルク・コンデンサ
  10. 10レイアウト
    1. 10.1 レイアウトの注意点
    2. 10.2 レイアウト例
      1. 10.2.1 HTSSOP のレイアウト例
      2. 10.2.2 VQFN のレイアウト例
  11. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 ドキュメントのサポート
      1. 11.1.1 関連資料
    2. 11.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 11.3 コミュニティ・リソース
    4. 11.4 商標
    5. 11.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 11.6 Glossary
  12. 12メカニカル、パッケージ、および注文情報
  13. 13メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
  • RGT|16
  • PWP|16
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

電流センシング

IPROPI ピンは、AIPROPI でスケーリングされる H ブリッジのローサイド・パワー MOSFET を流れる電流に比例したアナログ電流を出力します。IPROPI の出力電流はEquation 1 で計算できます。

Equation 1. IPROPI (μA) = (ILS1 + ILS2) (A) x AIPROPI (μA/A)

内部電流ミラー・アーキテクチャで電流を測定するため、外付けセンス抵抗は不要です。また、電流ミラー・アーキテクチャにより、駆動期間とブレーキ・ローサイド低速減衰期間の両方でモータ巻線電流を検出できるため、一般的な双方向ブラシ付き DC モータ用途で電流を常時監視できます。コースト・モードでは、電流が還流して検出できませんが、駆動モードまたは低速減衰モードでドライバを一時的に再イネーブルして電流をサンプリングし、その電流を測定した後に、コースト・モードに戻すことができます。独立 PWM モードで両方のローサイド MOSFET に電流が流れている場合、IPROPI の出力は 2 つのローサイド MOSFET の電流の和となります。

IIPROPI アナログ電流出力により IPROPI ピンで比例電圧 (VIPROPI) を生成するために、IPROPI ピンは外付け抵抗 (RIPROPI) を介してグランドに接続する必要があります。これにより、標準のアナログ / デジタル・コンバータ (ADC) を使用して、RIPROPI 抵抗両端の電圧降下として負荷電流を測定できます。RIPROPI 抵抗は、すべてのコントローラ ADC を利用できるように、そのアプリケーションの負荷電流の期待値に基づいて値を調整できます。また、DRV887x は IPROPI 電圧クランプ回路を備えているため、VREF ピンの VVREF を基準として VIPROPI 電圧を制限し、出力過電流または想定外の大電流イベント時に外部 ADC を保護できます。

出力電流に対応する IPROPI 電圧は、Equation 2 で計算できます。

Equation 2. VIPROPI (V) = IPROPI (A) x RIPROPI (Ω)
DRV8876 drv887x-ipropi.gifFigure 11. 内蔵電流センシング回路

IPROPI 出力の帯域幅は、DRV887x の内部電流センシング回路のセンス遅延時間 (tDELAY) によって制限されます。この時間は、ローサイド MOSFET イネーブル・コマンドから IPROPI 出力準備完了までの遅延に相当します。デバイスが H ブリッジ PWM パターンで駆動と低速減衰 (ブレーキ) を繰り返している場合、電流を検出するローサイド MOSFET は連続的にオンし、センス遅延時間は IPROPI 出力に影響を与えません。