JAJSHE6A October 2018 – MAY 2019 DRV8876
PRODUCTION DATA.
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
DRV887x ファミリは、固定オフ時間またはサイクル単位の PWM 電流チョッピング方式による電流レギュレーション回路を内蔵しています。電流チョッピング方式は IMODE クワッドレベル入力で選択できます。これにより、モータ・ストール、高トルク、その他の大電流負荷イベント時に出力電流を制限できます。
IMODE レベルは、ピンをフローティング (Hi-Z) 状態にする方法、ピンを GND に接続する方法、IMODE と GND の間に抵抗を接続する方法のいずれかで設定できます。nSLEEP ピンでデバイスを起動すると、IMODE ピンの状態がラッチされます。IMODE の状態を変更するには、nSLEEP ピンを論理 Low にし、tSLEEP 時間待機して、IMODE ピンの入力を変更し、nSLEEP ピンを論理 High に戻してデバイスを起動します。IMODE 入力は、過電流イベントに対するデバイスの応答を選択するためにも使用します。詳細については、「保護回路」を参照してください。
内蔵電流レギュレーション回路を停止するには、IPROPI を GND に接続し、VREF ピンの電圧が GND を上回るように設定するか (電流帰還不要の場合)、電流帰還が必要な場合、VIPROPI が VVREF の閾値に達しないように VVREF と RIPROPI を設定します。独立ハーフブリッジ制御モード (PMODE = Hi-Z) の場合、出力が独立して動作し、電流センスおよびレギュレーションがハーフブリッジ間で共有されるため、内部電流レギュレーション回路は自動的にディセーブルされます。
IMODE の状態 | IMODE の機能 | nFAULT
応答 |
||
---|---|---|---|---|
電流チョッピング・モード | 過電流
応答 |
|||
クワッドレベル 1 | IMODE = GND | 固定オフ時間 | 自動リトライ | 過電流のみ |
クワッドレベル 2 | RIMODE = 20kΩ (対 GND) | サイクル単位 | 自動リトライ | 電流チョッピングおよび過電流 |
クワッドレベル 3 | RIMODE = 62kΩ (対 GND) | サイクル単位 | 出力をオフにラッチ | 電流チョッピングおよび過電流 |
クワッドレベル 4 | IMODE = Hi-Z | 固定オフ時間 | 出力をオフにラッチ | 過電流のみ |
電流チョッピング閾値 (ITRIP) は、VREF 電圧 (VVREF) と IPROPI 出力抵抗 (RIPROPI) の組み合わせにより設定されます。具体的には、内部コンパレータを使用して、外付け RIPROPI 抵抗両端の電圧降下を VVREF と比較します。
たとえば、VVREF = 2.5V、RIPROPI = 1500Ω、AIPROPI = 1000μA/A の場合、ITRIP は約 1.67A となります。
ITRIP 閾値を超えると、IMODE 設定に従って、出力は電流チョッピング・モードに移行します。ITRIP コンパレータには、ブランキング時間 (tBLK) とグリッチ除去時間 (tDEG) があります。内部ブランキング時間は、出力切替時の電圧および電流過渡事象が電流レギュレーションに影響を与えないようにするのに役立ちます。内部グリッチ除去時間により、過渡条件が電流レギュレーションを通常より早くトリガすることを防止します。