JAJSRP7H April 2009 – October 2023 INA199
PRODUCTION DATA
INA199 シリーズは、少量の回路を追加することにより、車載アプリケーションなどの 26V を超える過渡電圧が発生する回路で使用できます。ツェナー ダイオードまたはツェナー タイプの過渡アブソーバ (「トランゾーブ」とも呼ばれる) のみを使用してください。その他のタイプの過渡アブソーバには、許容できない遅延があります。 図 7-5 に示すように、ツェナーの動作インピーダンスとして 1 対の抵抗を追加する事から始めます。これらの抵抗はできるだけ小さい値 (ほとんどの場合、約 10Ω) にすることをお勧めします。より大きな値も使えますが、ゲインに影響します (セクション 7.4.1 のセクションを参照)。 この回路は短期的な過渡のみを制限するため、多くの用途では、最小の電力定格の従来型ツェナー ダイオードと 10Ω の抵抗を使うことで満足な結果が得られます。この組み合わせを使うと、基板面積を最小化できます。これらのダイオードは、SOT-523 または SOD-523 などの小型パッケージで供給されます。過渡耐性と電流シャント モニタの入力保護の詳細については、『TIDA-00302 電流シャント モニタの過渡耐性設計ガイド』 (TIDU473) を参照してください。
低消費電力のツェナーでは十分な過渡吸収能力がなく、より能力の高いトランゾーブを使用する必要がある場合、最もパッケージ効率の高いソリューションとして、デバイス入力の間に 1 つのトランゾーブと、2 つのダイオードを逆向きに並列接続して使用します。最もスペース効率が高いソリューションは、1 つの SOT-523 または SOD-523 パッケージに封止されたデュアル直列接続ダイオードです。図 7-6 に、この方法を示します。これらの例のどちらでも、INA199 とすべての保護部品が必要とする総基板面積は、SO-8 パッケージの基板面積より小さく、MSOP-8 パッケージの基板面積よりもわずかに大きいのみです。