JAJSKZ6A January 2021 – May 2022 INA228
PRODUCTION DATA
パラメータ値は、戻り値と LSB の値の乗算で求めます。次の 表 8-4 に、表 8-3 に示す設計要件を前提とした場合の、このアプリケーション例における戻り値を示します。
パラメータ | 戻り値 | LSB の値 | 計算結果 |
---|---|---|---|
シャント電圧 (V) | 311040d | 312.5nV/LSB | 0.0972V |
電流 (A) | 314572d | 10A/219 = 19.073486μA/LSB | 6A |
バス電圧 (V) | 245760d | 195.3125μV/LSB | 48V |
電力 (W) | 4718604d | 電流 LSB x 3.2 = 61.035156μW/LSB | 288W |
エネルギー (J) | 1061683200d | 電力 LSB x 16 = 976.5625μJ/LSB | 1036800J |
充電 (C) | 1132462080d | 電流 LSB = 19.073486μC/LSB | 21600C |
温度 (℃) | 3200d | 7.8125m℃/LSB | 25℃ |
シャント電圧、電流、バス電圧 (正の値のみ)、充電、および温度の戻り値は、2 の補数形式で表現されています。2 の補数形式では、バイナリの負の値は戻り値の最上位ビットが 1 になります。これらの値は、最初にすべてのビットを反転し、1 を足して、符号なしバイナリ値にすることによって 10 進数に変換することができます。次に、この値に負の符号を付けて、10 進数に変換する必要があります。たとえば、シャント電圧の測定値が 1011 0100 0001 0000 0000 だとします。MSB が 1 なので、これは負の値です。ビットを反転して 1 を足すと、計算結果は 0100 1011 1111 0000 0000 (311040d) になります。これは、表 8-4 のシャント電圧の例から 97.2mV の電圧と相関関係にあります。戻り値は負の値だったため、シャント電圧の測定値は -97.2mV です。