JAJSKZ6A January 2021 – May 2022 INA228
PRODUCTION DATA
INA228 デバイスは、-40℃~+125℃ のダイ温度測定が可能な内部温度センサを備えています。温度センサの精度は、動作温度範囲にわたって ±2℃ です。温度の値は DIETEMP レジスタ内に格納され、デジタル・インターフェイスを使用して読み取ることができます。
このデバイスには、温度の測定値を利用してシャント抵抗の温度分散を補償する機能があります。この機能は、CONFIG レジスタの TEMPCOMP ビットを設定することにより有効にできます。SHUNT_TEMPCO は、使用されるシャントの温度係数を入力するようにプログラムできるレジスタです。SHUNT_TEMPCO レジスタのフルスケール値は 16384ppm/℃ です。温度補償は +25℃ を基準としています。シャントは常に正の温度係数を持つと仮定すると、温度補償は Equation1 のようになります。
ここで
この機能を有効にして正しくプログラムすると、CURRENT レジスタのデータはダイ温度を常時監視することによって訂正され、温度の関数になります。INA228 のダイ温度が補償に使われているため、補償の有効性は、抵抗と INA228 が熱結合している程度によって異なります。
警告:温度補償が何らかの条件下で有効になっている場合、計算された電流値の結果は実際の値よりも低くなる可能性があります。一般的に、シャント電圧の値が大きい (全範囲の 70% を超える) 場合、温度係数の値が高い (2000ppm/℃ を超える) シャントがある場合、高温 (100℃ を超える) の場合に、この条件が発生します。低温時にシャント電圧が上限範囲になるよう、温度係数を高くしたシャントに定電流が流れる状況を想像してください。温度が上昇すると、最大シャント電圧になるまで、デバイスは定電流を正確に通知します。最大シャント電圧に達した後も温度は上昇し続けるため、デバイスはさらに低い電流を通知し始めます。これは、選択した ADC 範囲を電圧が超えているために、検出されたシャント電圧が一定のままでも、計算された実効抵抗が増加し続けるためです。