JAJSKV8A December 2020 – May 2022 INA229
PRODUCTION DATA
図 8-3 および 図 8-4 に、バス過電圧フォルトに対する ALERT ピンの応答を示します。ここでは、変換時間 50μs、平均化は 1、バスのみの変換に対して SLOWALERT ビットを 0 に設定しています。こうしたスコープ・ショットでは、ALERT チャネルでの持続性はイネーブルになっており、多数のフォルト・イベントが連続した場合のさまざまなアラート応答を示しています。フォルトが十分大きい場合、図 8-3 に示すように、ALERT 応答は ADC 変換の 1/4 の速度になります。制限スレッショルドを超過している瞬間のフォルト状態では、図 8-4 に示すように、ALERT ピンの応答時間は約 0.5~1.5 の変換サイクルで変動する可能性があります。アラート応答の変動は、外部のフォルト・イベントが内部の ADC 変換開始と同期していないために起こります。また、ADC は結果を取得するために定期的にサンプリングを行っているため、0 から始まるフォルト・イベントの応答時間は、設定されたフォルト・スレッショルドに近い値から始まるフォルト・イベントよりも遅くなります。アラートのタイミングを予測することは難しいため、アラートのタイミングが重要なアプリケーションでは、バス電圧やシャント電圧のみの変換については、アラート応答を ADC 変換時間の 1.5 倍と仮定する必要があります。