JAJSKV8A December 2020 – May 2022 INA229
PRODUCTION DATA
INA229 デバイスが電流値をアンペア単位で通知するには、SHUNT_CAL レジスタに一定の変換値を書き込む必要があります。この値は、アプリケーションで使用される電流およびシャント抵抗の測定された最大値によって異なります。SHUNT_CAL レジスタは、Equation2 に基づいて計算されます。CURRENT_LSB は、電流値がアンペア単位で格納される CURRENT レジスタの LSB のステップ・サイズです。CURRENT_LSB の値は、Equation3 に示す最大想定電流に基づいており、CURRENT レジスタの分解能を直接定義します。CURRENT_LSB の値を最小にすることにより、分解能は最大となりますが、一般的に、CURRENT_LSB には大きいおよその数 (ただし、8x より大きくないこと) を選択して、CURRENT の変換を簡素化します。
RSHUNT は、IN+ ピンと IN- ピン間の差動電圧を生じさせるために使われる外部シャントの抵抗値です。ADCRANGE = 0 の場合、Equation2 を使用します。ADCRANGE = 1 の場合、SHUNT_CAL の値は 4 倍にする必要があります。
ここで
電流は、SHUNT_CAL レジスタで設定される値に基づき、シャント電圧の測定値に従って計算されます。SHUNT_CAL レジスタにロードされる値が 0 の場合、CURRENT レジスタによって通知される電流値も 0 になります。
計算値を使用して SHUNT_CAL レジスタをプログラミングすると、CURRENT レジスタから電流の測定値をアンペア単位で読み取ることができます。最終値は CURRENT_LSB でスケーリングされ、以下の Equation4 で計算されます。
ここで
電力値は、POWER レジスタから 24 ビットの値として読み取り、以下の Equation5 を使用して、ワット単位に変換することができます。
ここで
エネルギー値は、ENERGY レジスタから 40 ビットの符号なし値として読み取ることができ、単位はジュールです。ジュール単位のエネルギー値は、以下の Equation6 を使用して変換します。
充電値は、CHARGE レジスタから 40 ビットの 2 の補数値として読み取ります。単位はクーロンです。クーロン単位の充電値は、以下の Equation7 を使用して変換します。
ここで
オーバーフロー時は、ENERGY レジスタと CHARGE レジスタはロールオーバーし、0 から開始します。CONFIG レジスタの RSTACC ビットを設定することにより、レジスタの値はいつでもリセットすることができます。
これらの式を使用する設計例については、Topic Link Label8.2.2 を参照してください。