JAJSLB4A February 2021 – May 2022 INA237
PRODUCTION DATA
フォルト・スレッショルドを設定するには、目標のトリップ・スレッショルドを対応するフォルト・レジスタにプログラムします。サポートされているフォルト・レジスタを 表 7-1 に示します。
過電流スレッショルドを設定するには、シャント過電圧制限レジスタ (SOVL) をプログラムします。このレジスタにプログラムする必要のある電圧は、過電流スレッショルドにシャント抵抗を乗算して求めます。この例では、過電流スレッショルドは 10A で、電流センス抵抗の値は 16.2mΩ のため、シャント電圧制限は 162mV になります。シャント電圧制限を計算した後は、シャント電圧制限をシャント電圧の LSB サイズで除算して、シャント過電圧制限レジスタの値を求めます。
この例では、シャント過電圧制限レジスタの値は 162mV/5μV = 32400d (7E90h) となります。
バス電圧の過電圧フォルト・スレッショルドを設定するには、バス過電圧制限レジスタ (BOVL) をプログラムします。この例では、目標の過電圧スレッショルドは 52V です。このレジスタにプログラムする必要のある電圧は、目標スレッショルド電圧をバス電圧フォルト制限の LSB 値 3.125mV で除算します。この例では、BOVL レジスタの目標値は、52V/3.125mV= 16640d (4100h) になります。
電力の上限値を設定する場合、制限レジスタに必要な値の計算に使用される LSB サイズは、電力 LSB の 256 倍になります。これは、電力レジスタの長さが 24 ビットで、電力フォルト制限レジスタが 16 ビットであるためです。
アラート制限レジスタに格納される値は、VS 電力サイクル・イベント後はデフォルト値にセットされ、電力が印加されるたびに再プログラムする必要があります。