JAJSLB4A February 2021 – May 2022 INA237
PRODUCTION DATA
パラメータ値は、戻り値と LSB の値の乗算で求めます。次の 表 8-4 に、表 8-3 に示す設計要件を前提とした場合の、このアプリケーション例における戻り値を示します。
パラメータ | 戻り値 | LSB の値 | 計算結果 |
---|---|---|---|
シャント電圧 (V) | 19440d | 5μV/LSB | 0.0972V |
電流 (A) | 19660d | 10A/215 = 305.176μA/LSB | 5.9997A |
バス電圧 (V) | 15360d | 3.125mV/LSB | 48V |
電力 (W) | 4718604d | 電流 LSB x 0.2 = 61.035156μW/LSB | 288W |
温度 (℃) | 200d | 125m℃/LSB | 25℃ |
シャント電圧、電流、バス電圧 (正の値のみ)、、および温度の戻り値は、2 の補数形式で表現されています。2 の補数形式では、バイナリの負の値は戻り値の最上位ビットが 1 になります。これらの値は、最初にすべてのビットを反転し、1 を足して、符号なしバイナリ値にすることによって 10 進数に変換することができます。次に、この値に負の符号を付けて、10 進数に変換する必要があります。たとえば、シャント電圧の測定値が 1011 0100 0001 0000 だとします。MSB が 1 なので、これは負の値です。ビットを反転して 1 を足すと、計算結果は 0100 1011 1111 0000 (19440d) になります。これは、表 8-4 のシャント電圧の例から 97.2mV の電圧と相関関係にあります。戻り値は負の値だったため、シャント電圧の測定値は -97.2mV です。