JAJSKE6 November   2020 INA281-Q1

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. 改訂履歴
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
  8. 代表的特性
  9. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1 アンプの入力同相信号
        1. 8.3.1.1 入力信号の帯域幅
        2. 8.3.1.2 低い入力バイアス電流
        3. 8.3.1.3 低い VSENSE での動作
        4. 8.3.1.4 広い固定ゲイン出力
        5. 8.3.1.5 広い電源電圧範囲
    4. 8.4 デバイスの機能モード
      1. 8.4.1 単方向動作
      2. 8.4.2 高い信号スループット
  10. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
      1. 9.1.1 RSENSE とデバイスのゲインの選択
      2. 9.1.2 入力フィルタリング
    2. 9.2 代表的なアプリケーション
      1. 9.2.1 設計要件
      2. 9.2.2 詳細な設計手順
        1. 9.2.2.1 負の VSENSE による過負荷復帰
      3. 9.2.3 アプリケーション曲線
  11. 10電源に関する推奨事項
  12. 11レイアウト
    1. 11.1 レイアウトのガイドライン
    2. 11.2 レイアウト例
  13. 12デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 12.1 ドキュメントのサポート
      1. 12.1.1 関連資料
    2. 12.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 12.3 サポート・リソース
    4. 12.4 商標
    5. 12.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 12.6 用語集
  14. 13メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

入力フィルタリング

注:

INA281-Q1 を使用する高精度測定には入力フィルタの必要はなく、この場所でのフィルタの使用はお勧めしません。アンプの入力にフィルタ部品を使用する場合、性能への影響を最小限に抑えるため、このセクションのガイドラインに従ってください。

ユーザーの設計要件に厳密に基づくと、電流信号の外部フィルタリングが求められることがあります。フィルタを配置する場所として、電流検出アンプの出力を最初に検討します。出力にフィルタを配置するとフィルタリング要件は満たされますが、この場所に配置すると、出力電圧ピンに接続されている回路で測定される低い出力インピーダンスが変化します。フィルタを配置できるもう 1 つの場所は、電流検出アンプの入力ピンです。この場所でもフィルタリング要件は満たされますが、デバイスの性能への影響を最小限に抑えるよう、部品を注意深く選択する必要があります。入力ピンに配置されたフィルタを、図 9-1 に示します。

GUID-E7DA1419-046B-476A-8655-3F5C7B73909C-low.gif図 9-1 入力ピンでのフィルタリング

外付けの直列抵抗は測定誤差が増える原因になるため、精度の低下を低減するため、これらの直列抵抗の値は 10Ω 以下にしてください。図 9-1 に示す内部バイアス ネットワークは、入力ピン間に差動電圧が印加されたとき、入力バイアス電流にミスマッチを生じさせます (図 7-7図 7-8図 7-9 を参照)。外付けの直列フィルタ抵抗を回路に追加すると、フィルタ抵抗の両端の電圧降下にミスマッチが発生します。この電圧は、シャント抵抗電圧の差動誤差電圧です。抵抗の絶対値に加えて、抵抗の許容誤差に起因するミスマッチは、実際の抵抗の測定結果に基づいて計算されるため、誤差に大きな影響を及ぼす可能性があります。

追加の外付けフィルタ抵抗から予測される測定誤差は、式 4 を使用して計算できます。ここで、ゲイン誤差係数は式 5 を使用して計算されます。

式 4. GUID-0A092707-4731-4945-B32C-94C91EBFA501-low.gif

式 4 に示すゲイン誤差係数の計算によって、追加の外付け直列抵抗によって生じるゲイン誤差を決定できます。式 4 は、追加された外付けフィルタ抵抗によって生じる減衰と不均衡に起因する、シャント電圧の偏差を計算します。いくつかの抵抗値について、ゲイン誤差係数とゲイン誤差を表 9-2 に示します。

式 5. GUID-0A93BCEA-D402-492A-B130-4581DD6C85C8-low.gif

ここで

  • RIN は外付けフィルタ抵抗の値です。
  • R1 は、表 8-1 に規定されている INA281-Q1 入力抵抗値です。
  • 内部バイアス抵抗の RB で、6600Ω ± 20% です。
表 9-2 10Ω の外付けフィルタ入力抵抗のゲイン誤差係数とゲイン誤差の例
デバイス (ゲイン)ゲイン誤差係数ゲイン誤差 (%)
A1 デバイス (20)0.99658-0.34185
A2 デバイス (50)0.99598-0.40141
A3 デバイス (100)0.99598-0.40141
A4 デバイス (200)0.99499-0.50051
A5 デバイス (500)0.99203-0.79663