JAJSSD8B May 2004 – January 2024 LM64
PRODUCTION DATA
ALERT 出力が次のように接続されている場合、SMBus のアラート ラインが形成されます 。(1) 他の SMBus 互換デバイスからの 1 つ以上の ALERT出力に接続。(2) マスタへ接続。この実装では、LM64 の ALERT は、ARA (アラート応答アドレス) プロトコルを使用して動作する必要があります。SMBus 仕様 2.0 で定義されている SMBus 2.0 ARA プロトコルは、どのデバイスが割り込みを生成したかをマスタが判断して、その割り込みを処理できるように設計された手順です。
SMBus のアラート ラインは、バス上のすべてのデバイスのオープン ドレイン ポートに接続され、それらをAND 接続します。ARA 方式を使用すると、SMBus マスタは 1 つのコマンドで、どのデバイスが SMBus のアラート ラインを Low にプルしたかを識別できます。また、そのデバイスが、同じトリガ条件でラインを再び Low にするのを防止します。バス上のすべてのデバイスが ARA コマンドを受信すると、SMBus のアラート ラインを Low にプルしたデバイスは、以下のように動作します。(1) 自分のアドレスをマスタに送信し、(2) アドレスがアクノリッジされた後に SMBus のアラート ラインを解放します。
SMBus 仕様 1.1 および 2.0 では、ARA (アラート応答アドレス) に対する応答として、「スレーブ アドレスをアクノリッジした後、デバイスはアラート プルダウンを解除する必要があります」と規定されています。さらに、「メッセージ転送が完了したときに ALERT がまだ LOW であることをホストが検出した場合、ホストは ARA を再度読み取るべきであることを認識します」。この SMBus の「アラート解除」要件により、 SMBus のアラート ラインがロック状態になることを防止しています。競合製品は、LM64 とは異なる方法で「アラート解除」に対処する場合もあり、まったく対処しない場合もあります。LM64 に対して推奨される ARA プロトコルを実装した SMBus システムは、競合製品すべてと完全に互換性があります。
LM64 は、ARA への応答としてアドレスを送信し、ALERT 出力ピンを解放した後、構成レジスタのアラート マスク ビットをセットすることにより「アラート解除」を実現します。アラート マスク ビットがアクティブになると、ソフトウェアによってイネーブルにされるまで、ALERT 出力ピンはディセーブルになります。ALERT をイネーブルにするには、マスタは割り込みサービス ルーチンの中でアラート ステータス レジスタを読み出し、割り込みサービス ルーチンの終了時に構成レジスタの アラート マスク ビットを 0 にリセットする必要があります。
次のシーケンスは、 ARA 応答プロトコルを示しています。
ARA、000 1100 は、ゼネラル コール アドレスです。このアドレスにデバイスを割り当てることはできません。
LM64 が ARA コマンドに応答するためには、リモート ダイオード温度フィルタおよびコンパレータ モード レジスタの アラート構成ビットを Low にセットする必要があります。
ALERT 出力は、構成レジスタのアラート マスク ビットをセットすることでディセーブルできます。電源オン時のデフォルトでは、アラート マスク ビットおよびアラート構成ビットは Low になります。