JAJSJX4A March 2020 – September 2020 LMQ62440-Q1
PRODUCTION DATA
入力電源の特性は、このデータシートの「GUID-XXXXXXXX-SF0T-XXXX-XXXX-000000172818.html」と「GUID-XXXXXXXX-SF0T-XXXX-XXXX-000000172851.html」に適合している必要があります。また、入力電源は、負荷時のコンバータに必要な入力電流を供給できる必要があります。平均入力電流は、Equation13 を使って見積もることができます。
ここで
コンバータを長いワイヤや PCB パターンで入力電源に接続している場合は、良好な性能を実現するために特別な注意が必要です。入力ケーブルの寄生インダクタンスと抵抗は、コンバータの動作に悪影響を及ぼすおそれがあります。寄生インダクタンスは、低 ESR セラミック入力コンデンサと組み合わさることで不足減衰共振回路を形成し、コンバータへの入力での過電圧過渡または UVLO のトリップの原因となる可能性があります。寄生抵抗は、出力に負荷過渡が加わった際に、VIN ピンの電圧が低下する原因となる可能性があります。アプリケーションが最小入力電圧に近い値で動作している場合、この低下によってコンバータが瞬間的にシャットダウンし、リセットされる可能性があります。この種の問題を解決する最善策は、入力電源からコンバータまでの距離を短くして、セラミック入力コンデンサと並列にアルミニウム入力コンデンサを使用することです。中程度の ESR を持つこのタイプのコンデンサを使うことは、入力共振回路の振動を減衰させ、入力のすべてのオーバーシュートまたはアンダーシュートを低減するのに有効です。通常、20μF~100μF の値は入力のダンピングに十分であり、大きな負荷過渡中も入力電圧を安定した状態に保持できます。
一部の例では、コンバータの入力に過渡電圧サプレッサ (TVS) が使われています。この素子の種類には、スナップバック特性を持つもの (サイリスタ型) があります。このタイプの特性を持つデバイスの使用は推奨しません。このタイプの TVS が作動すると、クランプ電圧は非常に低い値に低下します。コンバータの出力電圧よりもこの電圧が低い場合、出力コンデンサは本デバイスを通して入力に向かって放電します。この制御されない電流は、TVS に損傷を与え、大きな入力過渡を引き起こす可能性があります。
入力電圧は、出力電圧を下回ることはできません。この状況 (入力短絡テストなど) では、出力コンデンサは、本デバイスの VIN ピンと SW ピンの間に形成された内部寄生ダイオードを通じて放電されます。この状況では電流は制御できなくなる可能性があり、デバイスが損傷するおそれがあります。このシナリオが想定される場合は、入力電源と出力の間にショットキー・ダイオードを使用してください。