JAJSJX4A March 2020 – September 2020 LMQ62440-Q1
PRODUCTION DATA
このデバイスは、ハイサイド MOSFET とローサイド MOSFET の両方でサイクル毎に電流を制限することで、過電流状態から保護されます。
ハイサイド MOSFET 過電流保護機能は、ピーク電流のモード制御の性質を利用して実装されています。HS スイッチ電流は、短いブランキング時間の後に HS がオンになると検出されます。スイッチング・サイクルごとに、固定電流設定点と、電圧レギュレーション・ループ出力からスロープ補償を引いた値のどちらか小さい方と HS スイッチ電流が比較されます。電圧ループには最大値があり、スロープ補償はデューティ・サイクルに対応して大きくなるため、デューティ・サイクルが 35% より大きい場合、デューティ・サイクルが大きくなると HS 電流制限値は下がります。
LS スイッチがオンになると、スイッチ電流もセンスされ、監視されます。ローサイド素子は、ハイサイド素子と同様に、電圧制御ループのローサイド電流制限の指示に従ってオフになります。LS スイッチ電流がスイッチング・サイクルの終わりに ILS_Limit を上回っている場合、そのスイッチング・サイクルは、LS 電流が制限値を下回るまで延長されます。LS 電流が制限値を下回った時点で LS スイッチはオフになり、HS 素子が最後にオンになってから 1 クロック周期以上が経過しさえすれば、HS スイッチは再度オンになります。
電流波形は IL-HS と IL-LS の間の値をとるため、最大出力電流はこれらの 2 つの値の平均値に非常に近い値になります。出力電圧がゼロに近づくにつれて、ヒステリシス制御が使われ、電流は増加しなくなります。
負荷が非常に重く、128 連続スイッチング・サイクルの間、以下の条件を満たされた場合、本デバイスはヒカップ過電流保護を使用します。
ヒカップ・モードに入ると、本デバイスはシャットダウンし、tW 後にソフトスタートを試みます。ヒカップ・モードは、過酷な過電流条件と短絡の際に本デバイスの消費電力を低減するのに役立ちます。#T4915986-89 を参照してください。
過負荷が解消されると、本デバイスはソフトスタート中であるかのように回復します (#T4915986-90 を参照)。