JAJSSG9 December 2023 LMR38015-Q1
PRODUCTION DATA
最小オン時間 (TON_MIN) は、ハイサイド スイッチをオンにできる最小の時間長です。LMR38015-Q1 では、TON_MIN は標準で 80ns です。最小オフ時間 (TOFF_MIN) は、ハイサイド スイッチをオフにできる最小の時間長です。TOFF_MIN は標準で 190ns です。CCM 動作時には、TON_MIN および TOFF_MIN によって、スイッチング周波数フォールドバックが発生しない電圧変換範囲が制限されます。
周波数フォールドバックが発生しない最小デューティ サイクルは次のとおりです。
周波数フォールドバックが発生しない最大デューティ サイクルは次のとおりです。
必要な出力電圧が与えられたとき、周波数フォールドバックの発生しない最大 VIN は次の式で求められます。
周波数フォールドバックの発生しない最小 VIN は次の式で計算できます。
LMR38015-Q1 では、TON_MIN または TOFF_MIN がトリガされた後に周波数フォールドバック方式が動作するようになっています。これにより、最大デューティ サイクルを増加、または最小デューティ サイクルを低下させます。
VIN 電圧が高くなるにつれて、オン時間は減少します。オン時間が TON_MIN まで減少すると、VIN の増加に伴ってスイッチング周波数が低下し始め、式 3 に従ってデューティ サイクルがさらに低下して VOUT の安定化状態が維持されます 。
この周波数フォールドバック方式は、 VIN が低い状況で、より大きなデューティ サイクルが必要になった場合にも機能します。デバイスが TOFF_MIN に達すると周波数が低下し、式 4 に従って最大デューティ サイクルが増加します。このような条件では、周波数は最小約 133kHz まで下げることができます。周波数フォールドバックの範囲が広いため、LMR38015-Q1 の出力電圧は、電源電圧 VIN がかなり低いときでも安定化状態を維持しており、実効ドロップアウトを低減できます。
スイッチング周波数が 1.2 MHz を超える FPWM モードでの固定周波数動作は、より広い入力電圧範囲に対して、約 100 mA の最小負荷電流で維持されます。また、1.2MHz を超えるスイッチング周波数で負荷が非常に軽い場合、最小 toff の周波数フォールドバックで周波数低下が予想されます。
周波数フォールドバックにより VIN_MAX が上昇し、 fSWの低下により VIN_MIN が低下します。
FSW = 1.1MHz | VOUT = 5V | IOUT = 1.5A |
FSW = 1.1MHz | VOUT = 5V | IOUT = 1.5A |