JAJS568K August 2000 – August 2020 LMV321-N , LMV321-N-Q1 , LMV324-N , LMV324-N-Q1 , LMV358-N , LMV358-N-Q1
PRODUCTION DATA
LMV321-N/LMV358-N/LMV324-N は、発振なし、ユニティ・ゲインで 200pF を直接駆動できます。ユニティ・ゲイン・フォロワは、容量性負荷に対して最も敏感な構成です。直接の容量性負荷があると、アンプの位相マージンが減少します。アンプの出力インピーダンスと容量性負荷の組み合わせにより、位相遅れが生じます。その結果、パルス応答または発振を十分に減衰できなくなります。より大きな容量性負荷を駆動する場合は、図 8-3 の回路を使用できます。
図 8-3 では、絶縁抵抗 RISO と負荷コンデンサ CL が極を形成し、システム全体に位相マージンを追加することで安定性を高めています。求められる性能は、RISO の値によって異なります。RISO 抵抗の値が大きいほど、VOUT はより安定します。図 8-4 は、図 8-3 で RISO に 620Ω、CL に 510pF を使用した場合の出力波形です。
図 8-5 の回路は、図 8-3 の回路を改良し、AC 安定性だけでなく DC 精度も実現したものです。図 8-3 に負荷抵抗があれば、出力電圧は RISO と負荷抵抗で割った値になります。一方で図 8-5 では、フィードフォワード技術を使用して VIN を RL に接続することで、RF が DC 精度を実現します。LMV321-N/LMV358-N/LMV324-N の入力バイアス電流があるため、RF の値を選択するときは注意が必要です。CF とRISO は、出力信号の高周波成分をアンプの反転入力にフィードバックすることで位相マージンの損失を緩和し、フィードバック・ループ全体の位相マージンを維持します。CF の値を大きくすることで、容量性の駆動を増やすことができます。ただし、これを行うとパルス応答が遅くなります。