JAJSID3E November 2019 – August 2022 OPA182 , OPA2182 , OPA4182
PRODMIX
ブリッジ・センサの信号フロー・モデルを 図 9-2 に示します。
ブリッジ・センサは、乗算器としてモデル化され、励起電圧および圧力センサからの入力によって、式 1 で与えられる出力電圧が生成されます。
Kp はブリッジ・センサの感度であり、通常は mV/V 単位で規定されます。P はセンサ領域に対する圧力を表し、0 から 1 までのスケールに正規化されています。信号フロー・モデルで与えられた変数を使ってこの式を解くと、その結果として Vout は式 2 のようになります。
この式には VOS、G、Klin という 3 つの変数があり、これを解くには 3 つの式が必要です。これらの式を解くためには、センサについて、無負荷、中間スケール、全負荷条件での Kpの値が必要です。これらの値を使って、システムを線形化できます。
既知の値 Kp を使って、Klin は、式 3に示すように計算されます。
この式では、Bv はブリッジの非直線性を表し、式 4 に示すように計算されます。
センサの仕様に基づいて Bv を解いて、この式を使って Klin を求めます。次に、式 5 および式 6 を使ってシステム・ゲインを計算します。
この2 つの式で VOS を求めて、まとめると式 7 が得られます。
これを解いて G を求めれば、式 8 が得られます。
Klin と G が計算されたので、VOS は式 9 に示すようになります。
無負荷時の KP が0.0003mV/V、中間スケール 0.0017mV/V、および0.00289mV/V のセンサの場合、対応する非直線性は約 4 %です。Klin、G、VOS を求めると、 表 9-1 に示す値が得られます。
Klin | 0.173913 |
---|---|
G | 323.8178 |
VOS | -0.48573 |