JAJSID3E November   2019  – August 2022 OPA182 , OPA2182 , OPA4182

PRODMIX  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. デバイス比較表
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 7.1 絶対最大定格
    2. 7.2 ESD 定格
    3. 7.3 推奨動作条件
    4. 7.4 熱に関する情報:OPA182
    5. 7.5 熱に関する情報:OPA2182
    6. 7.6 熱に関する情報:OPA4182
    7. 7.7 電気的特性
    8. 7.8 代表的特性
  8. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1 位相反転保護
      2. 8.3.2 入力バイアス電流クロック・フィードスルー
      3. 8.3.3 EMI 除去
      4. 8.3.4 電気的オーバーストレス
      5. 8.3.5 MUX 対応入力
    4. 8.4 デバイスの機能モード
  9. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
    2. 9.2 代表的なアプリケーション
      1. 9.2.1 歪みゲージのアナログ線形化
        1. 9.2.1.1 設計要件
        2. 9.2.1.2 詳細な設計手順
        3. 9.2.1.3 アプリケーション曲線
      2. 9.2.2 ロゴスキー・コイル積分器
      3. 9.2.3 システム例
        1. 9.2.3.1 24 ビット、デルタ・シグマ、差動ロード・セルまたは歪みゲージ・センサの信号コンディショニング
      4. 9.2.4 プログラマブル電源
      5. 9.2.5 RTD アンプ、線形化機能付き
    3. 9.3 電源に関する推奨事項
    4. 9.4 レイアウト
      1. 9.4.1 レイアウトのガイドライン
      2. 9.4.2 レイアウト例
  10. 10デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 10.1 デバイスのサポート
      1. 10.1.1 開発サポート
        1. 10.1.1.1 PSpice® for TI
        2. 10.1.1.2 TINA-TI™シミュレーション・ソフトウェア (無償ダウンロード)
        3. 10.1.1.3 TI のリファレンス・デザイン
    2. 10.2 ドキュメントのサポート
      1. 10.2.1 関連資料
    3. 10.3 Receiving Notification of Documentation Updates
    4. 10.4 サポート・リソース
    5. 10.5 商標
    6. 10.6 Electrostatic Discharge Caution
    7. 10.7 Glossary
  11. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

詳細な設計手順

ブリッジ・センサの信号フロー・モデルを 図 9-2 に示します。

GUID-2D2A81E7-642C-45D4-BD8A-2339B8225276-low.png図 9-2 ブリッジ・センサの信号フロー・モデル

ブリッジ・センサは、乗算器としてモデル化され、励起電圧および圧力センサからの入力によって、式 1 で与えられる出力電圧が生成されます。

Equation1. GUID-D215FB7F-FFCC-40ED-A0CF-913B5C3C9B7B-low.gif

Kp はブリッジ・センサの感度であり、通常は mV/V 単位で規定されます。P はセンサ領域に対する圧力を表し、0 から 1 までのスケールに正規化されています。信号フロー・モデルで与えられた変数を使ってこの式を解くと、その結果として Vout式 2 のようになります。

Equation2. GUID-B5BE009C-5F68-4A4B-BF8D-A21161CDA151-low.gif

この式には VOS、G、Klin という 3 つの変数があり、これを解くには 3 つの式が必要です。これらの式を解くためには、センサについて、無負荷、中間スケール、全負荷条件での Kpの値が必要です。これらの値を使って、システムを線形化できます。

既知の値 Kp を使って、Klin は、式 3に示すように計算されます。

Equation3. GUID-9E000C96-A21A-4F0C-A2DB-66B3EE487893-low.gif

この式では、Bv はブリッジの非直線性を表し、式 4 に示すように計算されます。

Equation4. GUID-FB6309C4-991B-4980-BE8D-7406403CF01D-low.gif

センサの仕様に基づいて Bv を解いて、この式を使って Klin を求めます。次に、式 5 および式 6 を使ってシステム・ゲインを計算します。

Equation5. GUID-905BFBCD-274F-44BC-A9FE-27DEF57AF0A1-low.gif
Equation6. GUID-094FEDEB-2830-4688-837C-86FAB4761862-low.gif

この2 つの式で VOS を求めて、まとめると式 7 が得られます。

Equation7. GUID-68EBC831-7545-4DCB-9985-202883E7ABAF-low.gif

これを解いて G を求めれば、式 8 が得られます。

Equation8. GUID-75DF601D-5730-4215-B158-D00F682A559B-low.gif

Klin と G が計算されたので、VOS式 9 に示すようになります。

Equation9. GUID-2F2AE55D-46DA-4463-BB58-E3690149CFFB-low.gif

無負荷時の KP が0.0003mV/V、中間スケール 0.0017mV/V、および0.00289mV/V のセンサの場合、対応する非直線性は約 4 %です。Klin、G、VOS を求めると、 表 9-1 に示す値が得られます。

表 9-1 ブリッジ計算の例
Klin0.173913
G323.8178
VOS-0.48573