JAJSMV2H may 2008 – june 2023 OPA2673
PRODUCTION DATA
オペアンプの最も困難ではあるが非常に一般的な負荷条件の 1 つは容量性負荷です。その容量性負荷とは、しばしば A/D コンバータ (ADC) の入力であり、ADC の直線性を向上させるために推奨されることがある追加の外部容量もそれに含まれます。OPA2673 などの高速で開ループ・ゲインが大きいアンプは、出力ピンに容量性負荷を直接接続すると、安定性の低下と閉ループ応答のピーキングを非常に起こしやすくなることがあります。アンプの開ループ出力抵抗を考慮した場合、この容量性負荷によって、位相マージンを低下させる可能性がある追加の極が信号路に取り込まれます。
周波数応答の平坦性、パルス応答の忠実度、歪みを第一に考える場合、最もシンプルかつ効果的な解決策は、アンプ出力と容量性負荷の間に直列分離抵抗 (RISO) を挿入することによって、帰還ループから容量性負荷 (CL) を分離することです。この構成を図 8-6 に示します。この方法では、極はループ応答から除去されませんが、極がシフトされ、より高い周波数にゼロが追加されます。追加のゼロは、容量性負荷の極からの位相遅れをキャンセルするように機能するため、位相マージンを増加させ、安定性を向上させます。図 8-7 に、「RISO の推奨値と CL との関係」を示します。また図 8-8 に、最適化された RISO 値によって得られる周波数応答を示します。