JAJSGX0I February 2019 – August 2021 OPA2990 , OPA4990 , OPA990
PRODUCTION DATA
あらゆるアンプは、内部消費電力によって内部 (接合部) の温度が上昇します。この現象を「自己発熱」と呼びます。OPAx990 の絶対最大接合部温度は 150℃です。この温度を超えると、デバイスが損傷します。OPAx990 には過熱保護機能があり、自己発熱による損傷を低減できます。この保護機能はデバイスの温度を監視し、温度が 170℃を超えるとオペアンプの出力ドライブをオフにします。OPA990 の消費電力 (0.81W) のために自己発熱が大きくなるアプリケーションの例を、図 7-4 に示します。熱に関する計算から、周囲温度が 65℃の場合、デバイスの接合部温度は 177℃に達することが示されます。しかし、実際のデバイスでは出力ドライブがオフになるので、接合部の温度は安全域に回復します。過熱保護時の回路の動作を、図 7-4 に示します。通常の動作では、デバイスはバッファとして動作し、出力は 3V になります。自己発熱によりデバイスの接合部温度が内部制限値を超えた場合、過熱保護機能によって出力が強制的に高インピーダンス状態になり、出力は抵抗 RL によってグランドにプルダウンされます。過剰な消費電力を引き起こした条件が解消されない場合、出力の障害が修正されるまで、アンプはシャットダウン状態とイネーブル状態をいったりきたりします。