JAJSFB4H September 2010 – June 2024 OPA171 , OPA2171 , OPA4171
PRODUCTION DATA
図 7-3 は容量性負荷を駆動するユニティ ゲイン バッファを示したものです。式 1 は 図 7-3 の回路の伝達関数を示しています。図 7-3 には、オペアンプの開ループ出力抵抗 Ro は示されていません。
式 1 の伝達関数には極と零点があります。極の周波数 (fp) は、(Ro + RISO) と CLOAD によって決まります。零点の周波数 (fz) は、成分 RISO と CLOAD によって決まります。システムを安定化するため、開ループ ゲイン (AOL) と 1/β の間の ROC (Rate Of Closure) が 20dB/dec になるように、RISO を選択します。この概念を 図 7-3 に示します。ユニティ ゲイン バッファの 1/β 曲線は 0dB です。
ROC の安定性解析をシミュレーションするのが一般的です。この解析の妥当性は複数の要因に依存し、特に Ro を正確にモデル化することが重要です。ROC のシミュレーションのほかに堅牢な安定性解析としては、ファンクション ジェネレータ、オシロスコープ、ゲイン / 位相アナライザを使用して回路のオーバーシュートの割合と AC ゲインのピークを測定する手法があります。その後、それらの測定値から位相マージンを計算します。表 7-1 に、45° と 60° の位相マージンに対応するオーバーシュートの割合と AC ゲインのピークを示します。この設計の詳細と OPAx171 の代わりに使用できるデバイスについては、絶縁抵抗を使った容量性負荷駆動ソリューションを参照してください。
位相マージン | オーバーシュート | AC ゲインのピーク |
---|---|---|
45° | 23.3% | 2.35 dB |
60° | 8.8% | 0.28 dB |