JAJSD64C april 2017 – february 2023 PGA460
PRODUCTION DATA
詳細な分析を行うために 1μs ごとのデータ・パス・サンプルを抽出する必要がある場合、PGA460 デバイスにはテスト・モードがあり、デジタル・データ・パスのさまざまなポイントで生のデジタル・データを抽出できます (図 7-33 を参照)。DP_MUX 値が 1 以上 4 以下の場合、データ・バーストがイネーブルになり、物体の検出と測定がディセーブルになります。
このモードをイネーブルにすると、デジタル・データパス・マルチプレクサは、デバイス・メモリの DP_MUX パラメータの設定によって、デバイスからバーストするソース信号を選択できます。DP_MUX パラメータをイネーブルにした後 (0x00 以外の値に設定)、標準の UART コマンド方式を使って、送受信、受信のみ、または温度読み取りコマンドのいずれかが発行されると、選択したソース信号がデジタル・マルチプレクサを通過し、8/1 シリアライザ・ブロックによってシリアル化されます。この信号は、データ出力ピンとして機能する UART TXD ピンに直ちに出力されます。また、コントローラは、クロック・パルスを CLK ピンに送信します。
これらのコマンドのいずれかを発行した後、バスがアイドルになるまで、コントローラは CLK ピンでのクロック・パルスの送信を停止しないことが重要です。受信したチェックサムが検証され、バスがアイドル状態になると、バースト・データの終了と見なされます。これは、PGA460 デバイスで正常なデータ同期を行うために必要です。USART 同期通信モードの詳細については、USART 同期モード セクションを参照してください。
図 7-34 に、PGA460 デバイスから出力されるデータ・ストリームの順序の形式を示します。
図 7-34 に示すように、出力データ・ストリームは、PGA460 診断データ・フィールドから始まり、いくつかのデータ・バイトが続き、診断データ・バイトとすべてのデータ・バイトについて計算されたチェックサム・フィールドで終わります。データ・バイトの数は、PGA460 デバイスから抽出されたサンプルの数によって異なります。この数は、現在のコマンドの記録期間に依存します。記録期間は、EEPROM メモリの P1_REC パラメータと P2_REC パラメータによって決定され、ADC およびデジタル信号パスのサンプリング・レートは、1μs/サンプルです。ここから、サンプル数は、マイクロ秒単位で表したときの記録時間に等しいことが計算できます。
デジタル出力には、SAMPLE_SEL パラメータに基づく 2 つの動作モードがあります。
前述の場合分けの両方について、非線形スケーリング・ブロックは、データがローパス・フィルタ (DP_MUX = 0x1) から抽出された場合のみイネーブルになります。それ以外の場合は、非線形スケーリング・ブロックがディセーブルになります。