JAJSIL3K june 2007 – june 2023 REF5010 , REF5020 , REF5025 , REF5030 , REF5040 , REF5045 , REF5050
PRODUCTION DATA
半田付けの熱による変動:REF50xx の製造に使用される材料はそれぞれ熱膨張係数が異なるため、部品が加熱されるとデバイスのダイにストレスが生じます。デバイスの機械的および熱的なストレスは、出力電圧のシフトを引き起こし、製品の初期精度やドリフト仕様を低下させる可能性があります。この誤差が発生する一般的な原因は、リフローの半田付けです。
この効果を示すため、合計 36 個のデバイスを鉛フリーの半田ペーストを使用してプリント基板に半田付けし、ペーストのメーカーが推奨するリフロー・プロファイルを使用しました。リフロー・プロファイルは、図 8-1 に示すものです。プリント基板は FR4 材料で構成されています。基板の厚さは 0.8mm、面積は 13mm × 13mm です。
基準電圧はリフロー・プロセスの前と後で、温度範囲全体にわたって測定されます。精度とドリフトの標準的なシフトを、図 8-2 から図 8-9 までに示します。テストされるユニットすべてに、わずかなシフトが出現していますが、プリント基板のサイズ、厚さ、材質によってはさらに大きなシフトが起きる可能性もあります。注意すべき重要な点は、これらのヒストグラムに示されているのは単一のリフロー・プロファイルによる標準的なシフトだということです。プリント基板 (PCB) の両面に部品を表面実装する場合は、何回もリフローが行われるのが一般的で、このような場合は出力バイアス電圧がさらにシフトします。PCB にリフローが何回も行われる場合は、最後のパスでデバイスを半田付けすることにより、デバイスへの熱ストレスを最小限に抑えることができます。