JAJSLQ7E August 2011 – October 2024 TCA9509
PRODUCTION DATA
この TCA9509 IC は、I2C/SMBus システム用の I2C バス / SMBus リピーターです。混在モード アプリケーションで、低電圧 (最低 0.9V) と、より高い電圧 (2.7V~5.5V) との間の双方向電圧レベル変換 (昇圧変換 / 降圧変換) も行うことができます。このデバイスにより、I2C および同様のバス システムを拡張でき、レベル シフト時にも性能劣化を防ぐことができます。
TCA9509 は、I2C バス上のシリアル データ (SDA) 信号とシリアル クロック (SCL) 信号の両方をバッファリングすることで、400pF の B 側バス容量を可能にします。このデバイスを使ってバスを 2 つに分割し、電圧や容量を分離することもできます。
TCA9509 には、A 側ドライバと B 側ドライバの 2 種類のドライバがあります。すべての入力と B 側の I/O は、5.5V までの過電圧を許容します。A 側の I/O は、デバイスの電源がオフのとき (VCCB と VCCA の両方またはどちらかが 0V)、5.5V までの過電圧を許容します。
バス ポート B ドライバは SMBus I/O レベルに準拠しており、A 側は電流センシング機構を使用して入力または出力の Low 信号を検出し、バスのロックアップを防止します。A 側は、プルアップに 1mA 電流ソースと 200Ω のプルダウン ドライバを使用します。これにより、A 側の Low が、小さな電圧スイングに対応できるようになります。A 側の内部バッファ Low の出力プルダウンは約 0.2V に設定され、内部バッファの入力スレッショルドは出力電圧 Low の入力スレッショルドよりも約 50mV 低く設定されます。A 側の I/O が内部で Low に駆動されるとき、この Low は入力によって Low と認識されません。これにより、ロックアップ状態の発生が防止されます。B 側の出力プルダウンはハード Low を駆動し、入力レベルは SMBus または I2C バス電圧レベルの 0.3 に設定されるため、B 側は他の I2C バス デバイスまたはバッファに接続できます。
TCA9509 ドライバは、VCCA が 0.8V を上回り、VCCB が 2.5V を上回るまでイネーブルになりません。また、イネーブル (EN) ピンを使用して、システム制御によってドライバのオン / オフを切り替えることもできます。EN ピンの状態を変更するのは、バスがアイドル状態のときのみにするよう注意してください。