JAJSN08A November 2022 – November 2023 TCAL9538
PRODUCTION DATA
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
TCAL9538 は、2 線式双方向バス (I2C) 用の汎用 I/O エクスパンダで、1.08V~3.6V の範囲で動作するように設計されています。I2C 通信を行うプロセッサ用に汎用リモート I/O 拡張を提供し、シリアル・クロック (SCL) とシリアル・データ (SDA) 信号で構成されるインターフェイスを備えています。
TCAL9538 のデジタル・コアは 8 ビットのデータ・レジスタで構成されており、ユーザーは I/O ポートの特性を構成することができます。電源投入時、またはソフトウェア リセット呼び出しの後に、I/O は入力として構成されます。ただし、構成レジスタに書き込むことにより、システム・コントローラは I/O を入力または出力のどちらにも構成することが可能です。各入力または出力のデータは、対応する入力ポート・レジスタまたは出力ポート・レジスタに保持されます。入力ポート・レジスタの極性は、極性反転レジスタで反転できます。すべてのレジスタは、システム・コントローラで読み出すことができます。さらに、TCAL9538 には、I/O ポートの強化に特化した Agile I/O 機能が搭載されています。Agile I/O 機能とレジスタには、プログラム可能な出力駆動強度、プログラム可能なプルアップ抵抗とプルダウン抵抗、ラッチ可能な入力、マスク可能な割り込み、割り込みステータス・レジスタ、プログラム可能なオープン・ドレインまたはプッシュプル出力が含まれています。これらの構成レジスタにより柔軟性が向上するため、I/O は強化され、ユーザーは消費電力、スピード、EMI などの設計を最適化できるようになります。
デバイスの他の機能には、入力ポートの状態が変化するたびに INT ピンで発生する割り込みがあります。デバイスをデフォルトの状態にリセットするには、ソフトウェア リセット コマンドを送信するか、またはデバイスの電源を一度切ってパワーオン リセットを行います。ハードウェア・セレクタブル・アドレス・ピンを使用することで、複数の TCAL9538 デバイスを同じ I2C バスに接続することができます。
TCAL9538 のオープン・ドレイン割り込み (INT) 出力は、いずれかの入力状態が対応する入力ポート・レジスタの状態と異なる場合にアクティブになって、入力状態が変化したことをシステム・コントローラに示すために使用されます。INT ピンは、プロセッサの割り込み入力に接続することができます。このラインで割り込み信号を送信することにより、デバイスは I2C バスで通信しなくても、リモート I/O ポートに受信データがあるかどうかをプロセッサに通知することができます。そのため、シンプルなターゲット・デバイスとして機能できます。
システム コントローラは、タイムアウトまたはその他の不適切な動作が発生した場合、スティッキー レジスタをデフォルト値にリセットせず、RESET 入力ピンを Low にアサートすることで、I2C/SMBus ステート マシンを再初期化できます。
2 本のハードウェア・ピン (A0 と A1) を使用すると、固定 I2C アドレスをプログラムして変更することができ、複数のデバイスで同じ I2C バスや SMBus を共有することができます。