JAJSES5Q July 2006 – August 2024 TLK2711-SP
PRODUCTION DATA
TLK2711-SPはマルチ ギガビット トランシーバのWizardLinkトランシーバ ファミリのメンバで、超高速の双方向ポイント ツー ポイントのデータ伝送システムでの使用を意図したものです。TLK2711-SP は実効シリアル インターフェイス速度として 1.6Gbps~2.5Gbps をサポートし、最高 2Gbps のデータ帯域幅を提供します。
TLK2711-SP の主な用途は、インピーダンスが約 50Ω に制御されたメディア上で、ポイント ツー ポイントのベースバンド データ伝送を行うための、高速 I/O データ チャネルです。伝送メディアには、プリント基板、銅線、光ファイバ ケーブルを使用できます。データ転送の最大速度および距離は、メディアの減衰特性と周囲からのノイズに依存します。
このデバイスを、パラレル データ伝送アーキテクチャの置き換えに使用して、トレース、コネクタのピン、送信/受信ピンを削減できます。トランスミッタに読み込まれるパラレル データはシリアル チャネル上でレシーバへ配信され、伝送には銅線の同軸ケーブル、インピーダンスの制御されたバックプレーン、光リンクを使用できます。その後でデータは、元のパラレル形式に再構築されます。この方法では、パラレルのソリューションと比較して大きく電力とコストを削減でき、将来的により高速なデータ転送にも拡張できます。
TLK2711-SPは、パラレル/シリアルおよびシリアル/パラレルのデータ変換を実行します。クロック抽出は、物理レイヤ(PHY)インターフェイス デバイスとして機能します。シリアル トランシーバ インターフェイスは、最高 2.5Gbps の速度で動作します。トランスミッタは、供給されるリファレンス クロック(TXCLK)に基づいた速度で、16ビットのパラレル データをラッチします。この16ビットのパラレル データは、8ビット/10ビット(8b/10b)エンコード形式を使用して、内部で20ビットにエンコードされます。結果として得られる20ビットのワードが、リファレンス クロック(TXCLK)の20倍の速度で、差動的に送信されます。レシーバ セクションは、入力されたデータについてシリアル/パラレル変換を実行し、結果として得られる20ビット幅のパラレル データを、復元されたクロック(RXCLK)と同期します。その後で、20ビット幅のデータを、8ビット/10ビット デコード形式を使用してデコードし、受信データ ピン(RXD0~RXD15)で16ビットのパラレル データを復元します。結果として得られる実効データ ペイロードは 1.28~2Gbps (16 ビットのデータ × 周波数) です。
TLK2711-SPは、68ピンのセラミック非導電性タイ バー パッケージ(HFG)で供給されます。
商用 TLK2711 デバイスについて記載されている、「TLK2711、1.6~2.7GBPS トランシーバ データシートのエラッタ - PLL の誤ロックの問題」というタイトルのエラッタは、TLK2711-SP デバイスには適用されません。TLK2711-SPは、TLK2711A商用デバイスと機能的に等価です。
TLK2711-SPには、自己診断用の内部ループバック機能があります。シリアライザからのシリアル データはデシリアライザに直接渡され、プロトコル デバイスが物理インターフェイスの機能の自己診断を行えるようにします。
TLK2711-SPにはLOS検出回路があり、受信信号が十分な電圧振幅でなくなったとき、クロック復元回路をロックします。
TLK2711-SPでは、ユーザーが2つのTLK2711-SPデバイスからの受信データ バスのピンを互いに結合し、冗長化ポートを実装できます。LCKREFN を Low 状態にアサートすると、デバイスがイネーブル状態 (ENABLE = H) であれば、受信データ バスのピン (RXD0~RXD15、RXCLK、RKLSB、RKMSB) がハイ インピーダンス状態になります。これによって、レシーバがデータをトラッキングしなくなり、デバイスは送信専用モードになります。パワーオン リセット中は、LCKREFN をアサート解除して High 状態にする必要があります (「パワーオン リセット」セクションを参照)。デバイスがディセーブル(ENABLE = L)のとき、RKMSBはLOS検出器のステータスを出力します(アクティブLOW = LOS)。他のすべての受信出力は、ハイ インピーダンスに維持されます。
TLK2711-SP の I/O は 3V 対応です。TLK2711-SP は、-55℃~125℃ の Tcase で動作が規定されています。
TLK2711-SPは、ホット プラグが可能なよう設計されています。電源投入時には、オンチップのパワーオン リセット回路により、RXCLKがLOWに保持され、パラレル側出力信号ピン、およびTXPとTXNピンがハイ インピーダンスになります。