JAJSPR5B February 2023 – February 2024 TLVM23615 , TLVM23625
PRODUCTION DATA
TLVM236x5 は、ハイサイド (HS) MOSFET とローサイド (LS) MOSFET の両方でサイクル バイ サイクル電流制限回路を使うことで、過電流状態から保護されています。電流は、スイッチング サイクルごとに電流制限スレッショルドと比較されます。過電流状態の間、スイッチング周波数の低下に伴って出力電圧が低下します。
ハイサイド MOSFET 過電流保護機能は、代表的なピーク電流モード制御方式で実装されています。HS スイッチ電流は、短いブランキング時間の後に HS がオンになると検出されます。固定電流設定点と、内部誤差アンプ ループ出力からスロープ補償を引いた値のどちらか小さい方と HS スイッチ電流がスイッチング サイクルごとに比較されます。内部誤差アンプ ループ出力には最大値があり、スロープ補償はデューティ サイクルに対応して大きくなるため、デューティ サイクルが 35% より大きい場合、デューティ サイクルが大きくなると HS 電流制限値は下がります。
LS スイッチがオンになると、LS スイッチを流れる電流もセンスされ、監視されます。ハイサイド デバイスと同様にローサイド デバイスは、内部誤差アンプ ループによって制御されるターンオフ限界値を持っています。ローサイド デバイスの場合、発振器が正常に新しいスイッチング サイクルを開始したとしても、電流がこの値を超えるとターンオフは禁止されます。また、ハイサイド デバイスと同様に、ターンオフ電流に許容される高さに限界があります。これをローサイド電流制限と呼びます。LS 電流制限を超えた場合、LS MOSFET はオン状態を維持し、HS スイッチはターンオンしません。LS 電流がこの制限値を下回ると、LS スイッチはオフになり、HS 素子が最後にオンになってから 1 クロック周期以上が経過しさえすれば、HS スイッチは再度オンになります。
電流制限中に短絡が発生して FB 入力の電圧が約 0.4V (Vhiccup) を下回ると、本デバイスはヒカップ モードに入ります。このモードでは、本デバイスは tW または約 50ms の間スイッチングを停止し、その後、ソフトスタートを使って通常の再起動を行います。短絡状態が続く場合、本デバイスは電流制限内で約 5ms (標準値) 動作した後、再度シャットダウンします。短絡状態が持続する限り、このサイクルが繰り返されます。