JAJSKN4B November 2020 – September 2021 TPS25858-Q1 , TPS25859-Q1
PRODUCTION DATA
テキサス・インスツルメンツでは、中間層の 1 つをソリッド・グランド・プレーンとして使用することを推奨しています。グランド・プレーンは、ノイズの影響を受けやすい回路やパターンにシールドの役割を果たします。また、制御回路に対して、低ノイズのリファレンス電位も提供します。AGND および PGND ピンは、バイパス・コンデンサのすぐ隣にあるビアを使用して、グランド・プレーンに接続する必要があります。PGND ピンは、内部の上限側 MOSFET スイッチのソースに接続し、入力および出力キャパシタのグランドにも直接接続します。PGND にはスイッチング周波数におけるノイズが含まれており、負荷変動により戻ってくる場合があります。PGND パターンは、VIN や SW パターンと同様に、グランド・プレーンの片方に固定する必要があります。グランド・プレーンのもう片方はノイズが非常に少ないため、ノイズの影響を受けやすい配線に使用します。
テキサス・インスツルメンツは、プライマリ・サーマル・パスとして IC の PAD を使用して十分なデバイス・ヒートシンクを提供することを推奨しています。PAD をシステムのグランド・プレーンのヒートシンクに接続するには、12mil サーマル・ビアの 4 × 2 以上の配列を使用します。ビアは、PAD の下に均等に配置する必要があります。システムのグランド・プレーンでは、効率の高い放熱のために、レイヤの上下に出来る限り多くの銅を使用します。4 層の銅の厚みが、上から順番に 2 オンス、1 オンス、1 オンス、2 オンスとなっている 4 層基板を使用します。銅の厚みが十分ある 4 層基板は、低電流伝導インピーダンス、適切なシールドを提供し、熱抵抗をさらに低くします。
TPS2585x-Q1 の熱特性は、パラメータ θJA を使用して規定されます。このパラメータは、特定のシステムにおける周囲温度に対するシリコンの接合部温度の特性を表しています。θJA の値はさまざまな変数によって変わりますが、デバイスの動作時の接合部温度を近似するために使用することができます。デバイスの接合部温度を求めるには、次の関係式を使用します。
ここで
TPS2585x-Q1 の動作時の最大接合部温度は 150℃です。θJA は PCB のサイズとレイアウトに大きく関係し、ヒートシンクや気流などの環境要因にも影響を受けます。