JAJSM71A June   2021  – March 2022 TX7516

PRODUCTION DATA  

  1. 1特長
  2. 2アプリケーション
  3. 3概要
  4. 4Revision History
  5. 5概要 (続き)
  6. 6Device and Documentation Support
    1. 6.1 Document Support
    2. 6.2 Receiving Notification of Documentation Updates
    3. 6.3 サポート・リソース
    4. 6.4 Trademarks
    5. 6.5 Electrostatic Discharge Caution
    6. 6.6 Glossary
  7. 7Mechanical, Packaging, and Orderable Information
    1. 7.1 Mechanical Data

パッケージ・オプション

デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
  • ALH|144
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

概要 (続き)

TX7516 (このデータシートではデバイスと表記します) は、超音波トランスデューサの励起を対象とした高集積トランスミッタ・ソリューションです。デバイスには 16 個のパルサ、16 個の T/R スイッチ、オンチップ・ビームフォーマ、パターン発生器が内蔵されています。

パルサ回路は最大出力電流 2A の 5 レベルの高電圧パルス (最大 ±100V) を生成します。パルサが高電圧パルスを送信する際、T/R スイッチはオフになり、低電圧レシーバ回路を損傷から保護します。トランスデューサがエコー信号を受信すると、T/R スイッチはオンになり、トランスデューサをレシーバに接続します。T/R スイッチのオン / オフ動作は、デバイス内のオンチップ・ビームフォーミング・エンジンによって制御されます。T/R スイッチのオン状態でのインピーダンスは 8Ω です。

超音波の送信には複数のトランスデューサ素子の励起を利用しており、各種の遅延値によって送信方向を決定します。このような動作を送信ビームフォーミングと呼びます。TX7516 は、各チャネルに交互にパルス印加できるため、送信ビームフォーミングが可能です。

オンチップ・ビームフォーマ・モードでは、各チャネルのパルスに関する遅延プロファイルがデバイス内に保存されます。デバイスで対応している送信ビームフォーマの遅延分解能は 1 ビームフォーマ・クロック周期、最大遅延は 214 ビームフォーマ・クロック周期です。内部パターン発生器により、プロファイル RAM に保存されたパターン・プロファイルに基づいて出力パルス・パターンが生成されます。各チャネルは独自の RAM を備えており、それは 960 ワード長です。そのパターンには、グローバルおよびローカル繰り返し機能があります。この機能は長いパターンを生成するために使用でき、せん断波イメージングで使用できます。

これらのパターン・プロファイルと遅延プロファイルは高速 (400MHz) シリアル・ペリフェラル・インターフェイスを使って書き込まれます。この高速な書き込みではエラーがよく発生します。そのため、デバイスは SPI 書き込みのエラーを検出するためのチェックサム機能を備えています。

不適切な設定によるデバイスの損傷を防止するため、内部エラー・フラグ・レジスタが障害状態を検出し、デバイスを自動的にシャットダウン・モードに設定できます。

デバイスには、フローティング電源と内部バイアス電圧に必要なすべてのデカップリング・コンデンサが内蔵されています。そのため、必要な外付けコンデンサの数を大幅に削減できます。TX7516 は 10mm × 10mm の 144 ピン FC-BGA パッケージ (ALH パッケージ) で供給され、0℃~70℃で動作が規定されています。