JAJSIQ6C June 2020 – February 2021 UCC21540-Q1
PRODUCTION DATA
DT ピンと GND の間に抵抗 RDT を配置することで、tDT を設定します。ノイズ耐性を向上させるため、DT ピンに近接して配置した 2.2nF 以上のセラミック・コンデンサでこのピンをバイパスすることを推奨します。適切な RDT 値は以下のように求められます。
ここで
DT ピンの定常状態の電圧は約 0.8V です。RDT はこのピンに流れる微小電流を設定し、それによってデッド・タイムが設定されます。RDT の値が増加するにつれて、DT ピンから流れ出す電流は減少します。RDT = 100kΩ の場合、DT ピンの電流は 10µA 未満です。より大きい RDT 値を使う場合、ノイズ耐性を高めかつ両チャネル間のデッド・タイム・マッチングを向上させるため、DT ピンにできるだけ近づけて RDT とセラミック・コンデンサ (2.2nF 以上) を配置することを推奨します。
片方の入力信号の立ち下がりエッジにより、他方の信号の設定済みデッド・タイムが開始されます。設定済みデッド・タイムとは、ドライバが両方の出力を強制的に LOW に保持する最小期間です。設定された最小値よりも長いデッド・タイムが INA および INB 信号に含まれる場合、出力は設定済みデッド・タイムよりも長い間 LOW に保持されることがあります。両方の入力が同時に HIGH になった場合、両方の出力は即座に LOW に設定されます。この機能は、ハーフブリッジ・アプリケーションでの貫通電流を防止するために使用され、通常動作時は設定済みデッド・タイムの影響を受けません。「入力信号と入出力ロジックの関係」に、ドライバのデッド・タイム・ロジックの各種動作条件を図示および説明します。
条件 A:INB が LOW、INA が HIGH に遷移します。INB は即座に OUTB を LOW に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTA に割り当てられます。設定済みデッド・タイムの後、OUTA は HIGH に遷移できます。
条件 B:INB が HIGH、INA が LOW に遷移します。今度は INA は即座に OUTA を LOW に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTB に割り当てられます。設定済みデッド・タイムの後、OUTB は HIGH に遷移できます。
条件 C:INB が LOW に遷移しますが、INA はまだ LOW のままです。INB は即座に OUTB を LOW に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTA に割り当てられます。この例では、入力信号のデッド・タイムは設定済みデッド・タイムよりも長くなっています。入力信号のデッド・タイムが経過した後、INA が HIGH に遷移すると、OUTA は即座に HIGH に設定されます。
条件 D:INA が LOW になりますが、INB はまだ LOW のままです。INA は即座に OUTA を LOW に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTB に割り当てられます。この例では、入力信号のデッド・タイムは設定済みデッド・タイムよりも長くなっています。入力信号のデッド・タイムが経過した後、INB が HIGH に遷移すると、OUTB は即座に HIGH に設定されます。
条件 E:INB と OUTB がまだ HIGH のうちに、INA が HIGH に遷移します。オーバーシュートを防止するため、OUTB は即座に LOW に駆動されます。その後 OUTB は LOW に遷移し、設定済みデッド・タイムが OUTA に割り当てられます。OUTB はすでに LOW になっているため、設定済みデッド・タイムの後、OUTA は HIGH に遷移できます。
条件 F:INA と OUTA がまだ HIGH のうちに、INB が HIGH に遷移します。オーバーシュートを防止するため、OUTA は即座に LOW に駆動されます。その後 OUTA は LOW に遷移し、設定済みデッド・タイムが OUTB に割り当てられます。OUTA はすでに LOW になっているため、設定済みデッド・タイムの後、OUTB は HIGH に遷移できます。