JAJSIQ6D June   2020  – August 2024 UCC21540-Q1

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. デバイス比較表
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1  絶対最大定格
    2. 6.2  ESD 定格
    3. 6.3  推奨動作条件
    4. 6.4  熱に関する情報
    5. 6.5  電力定格
    6. 6.6  絶縁仕様
    7. 6.7  安全限界値
    8. 6.8  電気的特性
    9. 6.9  スイッチング特性
    10. 6.10 絶縁特性曲線
    11. 6.11 代表的特性
  8. パラメータ測定情報
    1. 7.1 最小パルス
    2. 7.2 伝搬遅延とパルス幅歪み
    3. 7.3 立ち上がりおよび立ち下がり時間
    4. 7.4 入力とディスエーブルの応答時間
    5. 7.5 プログラム可能なデッド タイム
    6. 7.6 電源オン時の出力の UVLO 遅延
    7. 7.7 CMTI テスト
  9. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1 VDD、VCCI、低電圧誤動作防止 (UVLO)
      2. 8.3.2 入力および出力論理表
      3. 8.3.3 入力段
      4. 8.3.4 出力段
      5. 8.3.5 UCC21540-Q1 のダイオード構造
    4. 8.4 デバイスの機能モード
      1. 8.4.1 ディセーブル ピン
      2. 8.4.2 プログラマブル・デッド・タイム (DT) ピン
        1. 8.4.2.1 DT ピンを VCCI に接続
        2. 8.4.2.2 DT ピンと GND ピンの間に設定抵抗を接続
  10. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
    2. 9.2 代表的なアプリケーション
      1. 9.2.1 設計要件
      2. 9.2.2 詳細な設計手順
        1. 9.2.2.1 INA/INB 入力フィルタの設計
        2. 9.2.2.2 デッド タイム抵抗およびコンデンサの選択
        3. 9.2.2.3 外部ブートストラップ ダイオードとその直列抵抗の選択
        4. 9.2.2.4 ゲート・ドライバの出力抵抗
        5. 9.2.2.5 ゲート - ソース間抵抗の選択
        6. 9.2.2.6 ゲート・ドライバの電力損失の推定
        7. 9.2.2.7 接合部温度の推定
        8. 9.2.2.8 VCCI、VDDA/B コンデンサの選択
          1. 9.2.2.8.1 VCCI コンデンサの選択
          2. 9.2.2.8.2 VDDA (ブートストラップ) コンデンサの選択
          3. 9.2.2.8.3 VDDB コンデンサの選択
        9. 9.2.2.9 出力段の負バイアスを使う応用回路
      3. 9.2.3 アプリケーション曲線
  11. 10電源に関する推奨事項
  12. 11レイアウト
    1. 11.1 レイアウトのガイドライン
      1. 11.1.1 部品の配置に関する注意事項
      2. 11.1.2 接地に関する注意事項
      3. 11.1.3 高電圧に関する注意事項
      4. 11.1.4 熱に関する注意事項
    2. 11.2 レイアウト例
  13. 12デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 12.1 サード・パーティ製品に関する免責事項
    2. 12.2 ドキュメントのサポート
      1. 12.2.1 関連資料
    3. 12.3 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    4. 12.4 サポート・リソース
    5. 12.5 商標
    6. 12.6 静電気放電に関する注意事項
    7. 12.7 用語集
  14. 13改訂履歴
  15. 14メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
  • DWK|14
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報
VDDA (ブートストラップ) コンデンサの選択

ブートストラップ電源構成の VDDA コンデンサ (ブートストラップ・コンデンサとも呼びます) によって、最大 4A のゲート駆動過渡電流、ピーク・ソース電流、パワー・トランジスタの安定したゲート駆動電圧を実現しています。

スイッチング・サイクルごとに必要な総電荷量は以下の式で推定できます。

式 19. UCC21540-Q1

ここで

  • QTotal:必要な総電荷量
  • QG:パワー・トランジスタのゲート電荷量
  • IVDD:チャネルの自己消費電流 (無負荷、100kHz 時)
  • fSW:ゲート・ドライバのスイッチング周波数

したがって、CBoot の最小値の絶対条件は次のとおりです。

式 20. UCC21540-Q1

ここで

  • ΔVVDDA は VDDA での電圧リップルであり、この例では 0.5V です。

実際には、CBoot の値は計算値よりも大きくします。そうすることで、DC バイアス電圧によって生じる静電容量の変化と、あるいは負荷過渡によって電力段がパルスをスキップする状況を許容できます。したがって、CBoot の値にマージンを含め、CBoot を VDD ピンと VSS ピンのできるだけ近くに配置することを推奨します。この例では、50V、1µF のコンデンサを選択しています。

式 21. UCC21540-Q1

ブートストラップ・コンデンサを選択する際は、VDD と VSS の間の電圧がセクション 6.3 に示した推奨最小動作レベルを下回らないように注意する必要があります。ブートストラップ・コンデンサの値は、パワー・デバイスをスイッチングするための初期の電荷を供給した後、ハイサイドのオン時間が継続する間ゲート・ドライバの静止電流を継続的に供給できるように設定する必要があります。

ハイサイド電源電圧が UVLO 立ち下がりスレッショルドを下回ると、ハイサイド・ゲート・ドライバ出力はターンオフし、パワー・デバイスをオフに切り換えます。パワー・デバイスを制御せずにハード・スイッチングを行うと、ドライバ出力に高 di/dt および高 dv/dt 過渡が発生し、デバイスに永続的な損傷が生じる可能性があります。

広い周波数範囲にわたって AC インピーダンスをさらに低減するため、低 ESL/ESR のバイパス・コンデンサを VDDx - VSSx ピンのごく近くに配置することを推奨します。この例では、過渡性能を最適化するため、100nF の X7R セラミック・コンデンサを CBoot と並列に配置しています。

注:

大きすぎる CBOOT は不適切です。CBOOT が最初の数サイクルでは充電されず、VBOOT が UVLO を下回ったままになる可能性があります。その場合、ハイサイド FET は入力信号コマンドに従いません。また、初期の CBOOT 充電サイクル中、ブートストラップ・ダイオードに大きな逆方向回復電流および損失が生じます。