JAJA530B January   2018  – October 2024 OPA197 , TLV172

 

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設計目標

入力 出力 電源
ViMin ViMax VoMin VoMax Vcc Vee Vref
±25 mV ±10 V 25 mV 10 V 15 V -15 V 0 V

設計の説明

この絶対値回路は、交流 (AC) 信号を単極性の信号に変換できます。この回路は、±10V の入力信号の場合は最大 50kHz の周波数、±25mV という小さな入力信号の場合は最大 1kHz の周波数まで低歪みで動作します。

デザイン ノート

  1. 十分な帯域幅と高いスルー レートを持つオペアンプを必ず選択してください。
  2. より高い精度を求める場合は、オフセット電圧、ノイズ、全高調波歪み(THD)の低いオペアンプを探してください。
  3. ゲイン誤差を減らすため、公差0.1%の抵抗が選択されています。
  4. 選択したコンデンサ C1 の値が大きすぎると、入力信号の極性が変化するとき遷移エッジに大きな歪みが発生します。オペアンプによっては、C1 が必要ない場合もあります。
  5. 高速スイッチング ダイオードを使用してください。

設計手順

  1. ゲイン抵抗を選択します。
    1. 正の入力信号のゲイン
      V o V i = 1 V V
    2. 負の入力信号のゲイン
      V o V i = - R 2 R 1 = - 1 V V
  2. 熱ノイズを減らし、ダイオードの逆リーク電流による電圧降下を最小化するよう、R1 と R2 を選択します。入力信号が負である間、これらの抵抗は U1 と U2 には負荷として見えます。
    R 1 = R 2 = 1  
  3. 入力信号が負である間、R3 は U2 の非反転ノードを GND にバイアスします。R3 には、R1 および R2 と同じ値を選択します。入力信号が正である間、U1 は負荷 R3 を駆動できる必要があります。
    R 3 = 1  
  4. 目標とする過渡応答に基づいて、C1 を選択します。詳細については、「設計の参照資料」セクションを参照してください。
C 1 = 47 pF

設計シミュレーション

過渡シミュレーション結果

 ±10V、50kHz の入力±10V、50kHz の入力
 ±25mV、1kHz の入力±25mV、1kHz の入力

設計の参照資料

テキサス・インスツルメンツ、フォトダイオード アンプのシミュレーション、SPICE 回路シミュレーション ファイル

テキサス・インスツルメンツ、デュアル電源、高精度全波整流器、リファレンス デザイン

設計に使用されているオペアンプ

TLV172
Vcc 4.5V~36V
VinCM Vee~(Vcc-2V)
Vout レール ツー レール
Vos 0.5 mV
Iq 1.6mA/Ch
Ib 10pA
UGBW 10 MHz
SR 10V/µs
チャネル数 1、2、4
TLV172

設計の代替オペアンプ

OPA197
Vcc 4.5V~36V
VinCM レール ツー レール
Vout レール ツー レール
Vos 25µV
Iq 1mA/Ch
Ib 5pA
UGBW 10 MHz
SR 20V/µs
チャネル数 1、2、4
OPA197