JAJA535B February   2018  – May 2024 OPA2323 , OPA2325 , OPA322 , OPA323 , OPA4323

 

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設計目標

入力出力電源
ViMinViMaxVoMinVoMaxVccVee
±0.2mVpp±4Vpp0.1Vp2Vp2.5V-2.5V

設計の説明

この高精度の半波整流器は、変動する入力信号 (正弦波が望ましい) の負側の半分だけを反転して出力に転送します。帰還抵抗の値を適切に選択することで、各種のゲインを実現できます。高精度の半波整流器は一般に、DC 出力電圧を生成するため、ピーク検出器や帯域幅の制限された非反転アンプなど、他のオペアンプ回路とともに使用されます。この構成は、最高 50kHz の周波数で、0.2mVpp~4Vppの範囲の正弦波入力信号に対して動作するよう設計されています。

デザイン ノート

  1. スルー レートの高いオペアンプを選択します。入力信号の極性が変化したとき、アンプの出力は2つのダイオード電圧降下をスルーする必要があります。
  2. リニア出力スイングに基づいて出力範囲を設定します (Aol の仕様を参照)。
  3. 高速スイッチング ダイオードを使用します。高周波の入力信号は、ダイオードがブロッキングから順方向導通モードに移行する速度に応じて歪みます。ショットキー ダイオードは、PN接合ダイオードよりも移行が高速なので望ましい選択となる可能性がありますが、逆リーク電流が大きい欠点があります。
  4. 回路のゲイン誤差は、抵抗の公差により決定されます。
  5. 値の低い抵抗を選択し、ノイズ誤差を最小化してください。

設計手順

  1. 半波整流器の目的のゲインを設定し、帰還抵抗を選択します。
    V o = Gain × V i
    Gain = R f R 1 = 1
    R f = R 1 = 2 × R eq
    • ここで、Req は R1 と Rf の並列結合です。
  2. オペアンプの電圧広帯域ノイズと比較して、抵抗のノイズが無視できるよう、抵抗を選択します。
    E nr = 4 × k b × T × R eq
    R eq E nbb 2 4 × k b × T × 3 2 = Enbb
    = 5 . 5 × 10 - 9 2 4 × 1 . 381 × 10 - 23 × 298 × 3 2 = 204 Ω
    R f = R 1 = 2 × 204 408 Ω 402 Ω  (Standard Value)

設計シミュレーション

DC シミュレーション結果

過渡シミュレーション結果

 1kHz で 200mVpp1kHz で 200mVpp
 50kHz で 4Vpp50kHz で 4Vpp

設計の参照資料

テキサス・インスツルメンツの総合的な回路ライブラリについては、『アナログ エンジニア向け回路クックブック』を参照してください。

回路 SPICE シミュレーション ファイル SBOC509 を参照してください。

設計に使用されているオペアンプ

OPA323
Vss1.7V~5.5V
VinCMレール ツー レール
Voutレール ツー レール
UGBW20MHz
SR33V/µs

リンク

OPA323

設計の代替オペアンプ

デバイス仕様

Vss(Max)≥ 5V
VinCMレール ツー レール
Voutレール ツー レール
UGBW

10MHz 以上

SR

≥ 5V/µs

リンク

デバイス