JAJA735 february   2023

 

  1.   商標
  2. 1MSPM0 ファミリの概要
  3. 2MSPM0 の主なアナログ機能
    1. 2.1 クラス最高の内蔵 12 ビット ADC
    2. 2.2 基準電圧 DAC 付きデュアル・モード・コンパレータ
    3. 2.3 バッファ付き 12 ビット 1Msps DAC
    4. 2.4 ゼロドリフトおよびゼロクロスオーバー・チョッパ OPA
  4. 3MSPM0 のアナログ・ペリフェラルを使って簡単かつ柔軟にシステムを開発
    1. 3.1 ADC サンプリングおよび変換
    2. 3.2 差動およびカスケード OPA 構成
    3. 3.3 ウィンドウ・コンパレータ・モード
    4. 3.4 各種アナログ・ペリフェラル間の内部接続
  5. 4STM32 とのアナログ機能の比較
  6. 5関連資料

STM32 とのアナログ機能の比較

MSPM0 と STM32 は、機能またはピン数に関して同じではありませんが、両者は類似しており、同様のアプリケーションを対象としています。表 4-1 に、MSPM0 と STM32F0/G0/C0 のアナログ機能の比較の詳細を示します。STM32F0/G0/C0 では OPA のサポートはありません。MSPM0L と MSPM0G はどちらも 2 つのゼロドリフト・ゼロクロスオーバーおよびレール・ツー・レール・オペアンプを備えています。

表 4-1 MSPM0 と STM32 とのアナログ機能の比較
特長 MSPM0G MSPM0L STM32F0 STM32G0 STM32C0
CPU Cortex M0+ 80MHz Cortex M0+ 32MHz Cortex-M0 48MHz Cortex M0+ 64MHz Cortex M0+ 48MHz
VDDA 1.62V~3.6V 1.62V~3.6V 2.4V~3.6V 1.62V~3.6V 2V~3.6V
ADC チャネル数とサンプリング・レート 16 チャネル、12 ビット、4Msps 10 チャネル、12 ビット、1.45Msps 16 チャネル、12 ビット、1Msps 16 チャネル、12 ビット、2.5Msps
ENOB 11.2 ビット 11.2 ビット 非対応 10.2 ビット
SNR (Vref = VDD) 70dB 70dB 非対応 64dB
INL ±2 LSB ±2 LSB ±1.7 LSB ±1.5 LSB
DNL ±1 LSB ±1 LSB ±1.3 LSB ±3 LSB
コンパレータ 入力ヒステリシス 0.4、10、20、30mV 0.4、10、20、30mV 0、8、15、31mV 0、10、20、30mV 非対応
伝搬遅延 49ns 49ns 240ns 50ns
起動時間 1.2μs 1.2μs 60μs 15μs
内蔵 DAC 8 ビット DAC 8 ビット DAC 非対応 非対応
DAC データ・レート 12 ビット、1Msps 非対応 1Msps 12 ビット 非対応
ENOB 11 ビット 非対応 11.5 ビット
SNR 70dB 非対応 71.6dB
INL ±4 LSB ±4 LSB ±4 LSB
DNL ±1 LSB ±2 LSB ±2 LSB

OPA

VCM

-0.1V~(VDD - 0.3V)

非対応

GBW

6MHz

スルーレート

4V/μs

THDN

0.005%

ノイズは元のメッセージ信号と干渉し、信号のパラメータを破損するため、アナログ機能の性能にとってノイズは不要な信号です。たとえば、ADC のノイズ誤差は ENOB (有効ビット数) に大きな影響を及ぼします。MSPM0 デバイスは 70dB の SNR (信号対雑音比) を実現しているため、12 ビットの SAR ADC を使用して 11.2 ビットの ENOB を達成できます。