7 コンテキスト外安全要素

AM243x および AM64x のシリーズは、コンテキスト外安全要素 (SEooC、Safety Elements out of Context) として開発されました。SEooC は、最終システムの安全目標やシステムの動作方法について事前に知らなくても、機能安全をサポートできるように設計されたデバイスのことです。SEooC としてデバイスを開発すると、1 つのデバイスで多様なアプリケーションと安全目標をサポートできるため、リソースと資本を効率的に使用できます。

最終的なアプリケーションに依存しない機能安全をサポートするよう IC を設計するには、デバイスの SIL レベル評価を満たすため、システム レベルでいくつかの前提条件を設定し、それをサポートする必要があります。たとえば、AM243x および AM64x のシステム レベルの前提条件のうちの 1 つは、電源または他の外部監視デバイスがプロセッサを監視し、応答しない場合に検出できるというものです。この要件を満たすには、オンチップ ウォッチドッグ タイマを搭載した PMIC を使用するのが一般的な方法です。

AM243x および AM64x のセーフティー マニュアルには、システム前提条件の詳細な一覧があり、診断に関する推奨事項の広範なリストと、サポートされる診断のタイプの詳細が記載されています。システム インテグレータは、その安全目標に応じて、利用可能なハードウェアおよびソフトウェア診断のサブセットを選択して機能安全目標をサポートできます。利用可能な安全診断のすべてを特定のシステムで使用する必要はありません。