JAJSDA4H February 2013 – June 2017 LM5122
PRODUCTION DATA.
ハイサイドNチャネルMOSFETデバイスでの損失は、伝導損失、デッド・タイム損失、逆方向回復損失に分けられます。スイッチング損失は、ローサイドNチャネルMOSFETデバイスについてのみ計算されます。ハイサイドNチャネルMOSFETデバイスのスイッチング損失は無視できる程度です。これは、ハイサイドNチャネルMOSFETデバイスのボディ・ダイオードが、ハイサイドNチャネルMOSFETデバイスが切り替わる前と後にオンになるためです。
ハイサイドの伝導損失は、次のように概算されます。
デッド・タイム損失は、次のように概算されます。
where
ハイサイドNチャネルMOSFETスイッチの逆方向回復特性は、特に出力電圧が高いとき、効率に大きな影響を及ぼします。逆方向回復電荷が小さいと、効率が向上し、スイッチング・ノイズも最小化されます。
逆方向回復損失は、次のように概算されます。
where
ハイサイド・スイッチと並列にショットキー・ダイオードを追加すると、効率を向上できます。通常、このダイオードはデッド・タイム中にしか導通しないため、この並列ショットキー・ダイオードの電力定格は、ハイサイド・スイッチよりも小さくてかまいません。バイパス動作が必要な場合、ヒカップ・モード動作が必要な場合、またはスイッチング前に負荷が存在する場合は、並列ダイオードの電力定格をハイサイド・スイッチと同じか、それより大きくします。