JAJSDA4H February 2013 – June 2017 LM5122
PRODUCTION DATA.
昇圧レギュレータでは、主なスイッチング・ループは出力コンデンサとNチャネルMOSFETパワー・スイッチで構成されます。このループの面積を最小化することで、浮遊インダクタンスが減少し、ノイズが最小化されます。特に、大きなアルミ電解出力コンデンサよりも先に、高品質のセラミック出力コンデンサをこのループのできるだけ近くに配置すると、アルミ電解コンデンサの出力電圧リップルとリップル電流が最小化されます。
dv/dtによりハイサイド・スイッチのターンオンが誘導されることを防止するため、HOとSWを、短い低インダクタンスのパスで、ハイサイド同期整流NチャネルMOSFETスイッチのゲートとソースに接続します。FPWMモードでは、dv/dtによりローサイド・スイッチのターンオンが誘導される可能性があります。LOとPGNDを、短い低インダクタンスのパスで、ローサイドNチャネルMOSFETのゲートとソースに接続します。電源グランド接続はすべて、単一のポイントに接続する必要があります。また、ノイズに敏感な低消費電力のグランド接続はすべて、AGNDピンの近くにまとめて接続し、PGNDの単一ポイントに単一接続を行う必要があります。CSPとCSNは高インピーダンスのピンで、ノイズに敏感です。CSPとCSNのパターンは、ひとまとめにして、ケルビン接続を使用して電流センス抵抗に可能な限り短く配線します。必要なら、デバイスの近くに100pFのセラミック・フィルタ・コンデンサを配置します。MODEピンも高インピーダンスで、ノイズに敏感です。MODEピンに外付けのプルアップまたはプルダウン抵抗を使用する場合、デバイスの近くに抵抗を配置します。VCC、VIN、BSTコンデンサは、物理的にデバイスのできるだけ近くに配置します。
LM5122には、電力消費を補助するため、露出サーマル・パッドが搭載されています。露出したパッドの下にいくつかのビアを追加すると、デバイスからの放熱性能が向上します。接合部から周囲への熱抵抗は、アプリケーションによって異なります。最も重要な変数は、プリント基板の銅の面積、露出パッドの下のビア数、強制空冷の量です。デバイスの露出したパッドをプリント基板に接続する際の、半田付けの完全性は非常に重要です。大きな空隙が存在すると、放熱能力が低下します。もっとも電力消費の大きな部品は、2つのパワー・スイッチです。露出パッド付きのNチャネルMOSFETスイッチを選択すると、これらのデバイスの電力消費への対応に役立ちます。