JAJSFS8B July 2018 – February 2022 BQ25601D
PRODUCTION DATA
BQ25601D は、シングル・セル・リチウムイオンおよびリチウムポリマー・バッテリ用の高度に統合された 3.0A スイッチモード・バッテリ充電管理およびシステム・パワー・パス管理デバイスです。広範囲にわたるスマートフォン、タブレットおよび携帯型デバイスについて、高い入力電圧をサポートし、高速な充電を行います。パワー・パスのインピーダンスが低いため、スイッチ・モードの動作効率が最適化され、バッテリ充電時間の短縮と、放電フェーズにおけるバッテリ駆動時間の延長を実現できます。入力電圧および電流レギュレーションにより、バッテリに最大限の充電電力を供給できます。このソリューションは、入力逆電流ブロック FET (RBFET、Q1)、ハイサイド・スイッチング FET (HSFET、Q2)、ローサイド・スイッチング FET (LSFET、Q3)、およびシステムとバッテリの間にあるバッテリ FET (BATFET、Q4) を高度に統合しています。また、ハイサイド・ゲート・ドライブ用のブートストラップ・ダイオードを内蔵し、システム設計の簡素化を実現しています。充電およびシステムの設定に I2C シリアル・インターフェイスを使用できるため、真に柔軟なソリューションとなります。
このデバイスは、標準の USB ホスト・ポート、USB 充電ポート、USB 対応高電圧アダプタなど、幅広い入力ソースをサポートしています。また、内蔵されたUSB インターフェイスに基づき、デフォルトの入力電流制限を設定します。デフォルトの入力電流制限を設定するために、デバイスは内蔵の USB インターフェイスを使用するか、または、USB PHY デバイスなどシステム内の検出回路の結果を使用します。このデバイスは、入力電流および電圧のレギュレーションにより、USB 2.0 および USB 3.0 の電力仕様に準拠しています。また、このデバイスは USB On-the-Go (OTG) の動作電力定格仕様にも合致しており、VBUS 上で最大 1.2A までの定電流制限により、5.15V を供給します。
パワー・パス管理により、システムは、バッテリ電圧より少し高い電圧で、最低システム電圧の 3.5V より低下しないようにレギュレートされます (プログラム可能)。この機能により、システムはバッテリが完全に消耗したとき、または取り除かれたときでも、動作を継続できます。入力電流制限または電圧制限に達すると、パワー・パス管理により、充電電流が自動的にゼロまで低下します。システム負荷が引き続き増大すると、パワー・パスはシステムの電力要件が満たされるまで、バッテリを放電します。この補助モードにより、入力ソースの過負荷を防止します。
このデバイスは、ソフトウェア制御なしで、充電サイクルの開始から完了までを実行できます。バッテリ電圧を感知し、プレコンディショニング、定電流、定電圧という 3 フェーズでバッテリを充電します。充電サイクルの終わりに、充電電流があらかじめ設定された制限値を下回り、バッテリ電圧が再充電スレッショルドを上回ると、チャージャは自動的に処理を終了します。十分に充電されたバッテリが再充電スレッショルドを下回ると、チャージャは自動的に次の充電サイクルを開始します。
このチャージャは、バッテリの負温度係数サーミスタ監視、充電安全タイマ、過電圧および過電流保護など、バッテリ充電とシステム運用のための多様な安全機能を備えています。サーマル・レギュレーションにより、接合部温度が 110℃ (プログラム可能) を超えると充電電流が低減されます。STAT出力により、充電状態とフォルト状態を通知します。その他の安全機能として、充電および昇圧モードでのバッテリ温度センシング、サーマル・レギュレーションおよびサーマル・シャットダウン、入力 UVLO および過電圧保護があります。VBUS_GD ビットは、適切な電源が存在することを示します。フォルトが発生すると、INT 出力により即座にホストに通知します。
また、このデバイスには BATFET イネーブルおよびリセット制御用の QON ピンがあり、低消費電力の出荷モードの終了、または全システム・リセット機能を実行できます。
このデバイスは、24ピン、4mm×4mm×0.75mm の薄型 WQFN パッケージで供給されます。