UCC23513 の性能を最適化するには、PCB レイアウトに十分注意する必要があります。主なガイドラインは次のとおりです。
- 部品の配置:
- ノイズをバイパスし、外付けパワー・トランジスタをターンオンさせる際の大きなピーク電流に対応するため、低 ESR かつ低 ESL のコンデンサを本デバイスの近く、VCC ピンと VEE ピンの間に接続する必要があります。
- スイッチ・ノードに接続されている VEE ピンでの大きな負の過渡を防止するため、上側トランジスタのソースと下側トランジスタのソースとの間の寄生インダクタンスを最小限に抑える必要があります。
- 接地に関する注意事項:
- トランジスタのゲートを充放電する大きいピーク電流が流れる領域を、最小の物理面積に制限することが不可欠です。これによりループのインダクタンスの減少が制限され、トランジスタのゲート端子のノイズが最小限に抑えられます。ゲート・ドライバは、トランジスタのできるだけ近くに配置する必要があります。
- 高電圧に関する注意事項:
- 1 次側と 2 次側の間の絶縁性能を確保するため、ドライバ・デバイスの下には PCB パターンも銅箔も配置しないようにします。絶縁性能を低下させるおそれがある汚染を防止するため、PCB カットアウトや溝を推奨します。
- 熱に関する検討事項:
- 駆動電圧が高い、負荷が大きい、またはスイッチング周波数が高い場合、UCC23513 は大きな電力を消費する可能性があります。適切な PCB レイアウトは、デバイスから PCB に熱を放散し、接合部から基板への熱インピーダンス (θJB) を最小化するのに役立ちます。
- VCC および VEE ピンに接続する PCB 銅箔を増やすことを推奨します。VEE への接続を最大化することを優先します。ただし、前述の高電圧 PCB に関する考慮事項に従う必要があります。
- システムに複数の層がある場合は、VCC ピンおよび VEE ピンを、適切なサイズの複数のビアを経由して内部のグランドまたは電源プレーンに接続することも推奨します。熱伝導率を最大化するため、これらのビアは IC ピンの近くに配置する必要があります。ただし、異なる高電圧プレーンからのパターンや銅箔が重ならないように注意してください。