JAJSGD9E October 2018 – August 2020 UCC23513
PRODUCTION DATA
UCC23513 ファミリの出力段はプルアップ構造を採用しており、最大のピーク・ソース電流を最も必要なときに供給します。最も必要なときとは、パワー・スイッチ・ターンオン遷移のミラー・プラトー領域 (パワー・スイッチのドレインまたはコレクタの電圧が dV/dt になるとき) です。出力段のプルアップ構造は、並列接続した P チャネル MOSFET と追加のプルアップ N チャネル MOSFET を備えています。N チャネル MOSFET の役割は、ピーク・ソース電流を短時間ブーストし、高速ターンオンを実現することです。出力の状態を Low から High に変更しようとする短い瞬間だけ、N チャネル MOSFET をターンオンする方法で、高速ターンオンを実現します。この N チャネル MOSFET (RNMOS) のオン抵抗は、アクティブ時に約 5.1Ω です。
RNMOS | ROH | ROL | 単位 |
---|---|---|---|
5.1 | 9.5 | 0.40 | Ω |
ROH パラメータは DC 測定値であり、P チャネル・デバイスのみのオン抵抗を表します。プルアップ N チャネル・デバイスは DC 状態ではオフ状態に保たれ、出力が Low から High に変化する瞬間にのみターンオンするため、このパラメータは P チャネル・デバイスでのみ使用されます。このため、この短いターンオン段階における UCC23513 のプルアップ段の実効抵抗は、ROH パラメータが表す値よりもはるかに小さくなり、高速ターンオンが実現されます。ターンオン段階の出力抵抗は、ROH || RNMOS の並列組み合わせとなります。
UCC23513 のプルダウン構造は、N チャネル MOSFET で構成されています。VCC と VEE の間の出力電圧スイングは、非常に低いドロップアウトを実現する MOS 出力段により、レール・ツー・レール動作を実現します。