JAJSGJ2C October 2018 – November 2021 UCC21530
PRODUCTION DATA
DT ピンと GND の間に抵抗 RDT を配置することで、tDT を設定します。ノイズ耐性を向上させるため、DT ピンに近接して配置した 2.2nF 以上のセラミック・コンデンサでこのピンをバイパスすることを推奨します。適切な RDT 値は以下のように求められます。
ここで
DT ピンの定常状態の電圧は約 0.8V です。RDT はこのピンに流れる微小電流を設定し、それによってデッド・タイムが設定されます。RDT の値が増加するにつれて、DT ピンから流れ出す電流は減少します。RDT = 100kΩ の場合、DT ピンの電流は 10µA 未満です。より大きい RDT 値を使う場合、ノイズ耐性を高めかつ両チャネル間のデッド・タイム・マッチングを向上させるため、DT ピンにできるだけ近づけて RDT とセラミック・コンデンサ (2.2nF 以上) を配置することを推奨します。
片方の入力信号の立ち下がりエッジにより、他方の信号の設定済みデッド・タイムが開始されます。設定済みデッド・タイムとは、ドライバが両方の出力を強制的に Low に保持する最小期間です。設定された最小値よりも長いデッド・タイムが INA および INB 信号に含まれる場合、出力は設定済みデッド・タイムよりも長い間 Low に保持されることがあります。両方の入力が同時に High になった場合、両方の出力は即座に Low に設定されます。この機能は、ハーフブリッジ・アプリケーションでの貫通電流を防止するために使用され、通常動作時は設定済みデッド・タイムの設定に影響を与えません。ドライバのデッドタイム・ロジックのさまざまな動作条件をに示し、説明します。
条件 A:INB が Low、INA が High に遷移します。INB は即座に OUTB を Low に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTA に割り当てられます。設定済みデッド・タイムの後、OUTA は High に遷移できます。
条件 B:INB が High、INA が Low に遷移します。今度は INA は即座に OUTA を Low に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTB に割り当てられます。設定済みデッド・タイムの後、OUTB は High に遷移できます。
条件 C:INB が Low に遷移しますが、INA はまだ Low のままです。INB は即座に OUTB を Low に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTA に割り当てられます。この例では、入力信号自体のデッド・タイムは設定済みデッド・タイムよりも長くなっています。したがって、INA が High になると、即座に OUTA が High に設定されます。
条件 D:INA が Low になりますが、INB はまだ Low のままです。INA は即座に OUTA を Low に設定し、設定済みデッド・タイムが OUTB に割り当てられます。INB 自体のデッド・タイムは、プログラムされたデッドタイムよりも長くなります。したがって、INB が High になると、即座に OUTB が High に設定されます。
条件 E:INB と OUTB がまだ High のうちに、INA が High に遷移します。オーバーシュートを防止するため、INA は OUTB を即座に Low にプルし、OUTA を Low に維持します。その後 OUTB は Low に遷移し、設定済みデッド・タイムが OUTA に割り当てられます。OUTB はすでに Low になっているため、設定済みデッド・タイムの後、OUTA は High に遷移できます。
条件 F:INA と OUTA がまだ High のうちに、INB が High に遷移します。オーバーシュートを防止するため、INB は OUTA を直ちに Low にプルし、OUTB を Low に維持します。その後 OUTA は Low に遷移し、設定済みデッド・タイムが OUTB に割り当てられます。OUTA はすでに Low になっているため、設定済みデッド・タイムの後、OUTB は High に遷移できます。